ここから本文です。
更新日:2014年10月17日
市道の被害状況
市内の市道総延長182kmの内、その26%にあたるおおむね47kmの道路に被害を受けた。
被害の内容としては、路面の亀裂や陥没、道路施設及び排水施設の破損等、被災範囲は多岐にわたった。なかでも、芦屋浜地区内の東西護岸に接する幹線道路は液状化現象、護岸の側方流動による土砂の流出等により、道路全体に大きな損傷を受けた。
市内には大・小合わせて81の橋があり、その内の15%にあたる13橋に被害を受けた。被害の程度に差異はあるがおおむね共通した被害内容としては、橋台、橋脚、けた部分のひび割れ・支承部や伸縮継ぎ手部の破損等であった。なかでも、宮川大橋は基礎杭の破壊とともに右・左岸の橋台が大きく破損し、また、JR東海道本線に架かる3つの跨線橋についても、けたや橋台に大きな亀裂が生じ補修不可能な状態となった。次表のように、構造上重要な部分に被害を受け、架け替えを必要とする橋が7橋、比較的被害程度が軽微で補修可能な橋が6橋であった。
橋梁の被害状況
架替えを要する橋梁 |
補修を要する橋梁 |
---|---|
西蔵橋 |
宮川大橋 |
川原橋 |
上宮川橋(歩道部) |
浜打出橋 |
汐凪橋 |
下宮川橋 |
公光橋 |
芦屋川右岸跨線橋 |
鵺塚橋 |
芦屋川左岸跨線橋 |
芦屋浜歩道橋 |
第3跨線橋(白橋) |
|
緊急度の高い路線から路面補修、通行確保のための倒壊家屋の解体撤去ガラ処分を行ない、橋の撤去に伴う仮橋設置等、道路・橋梁の応急復旧工事を実施した。
道路の本復旧工事については、ライフラインの復旧計画、交通対策等関係者との総合的な調整を図り、一部を除き平成10年3月完了した。
また、橋梁の本復旧工事は関係機関との協議を踏まえ平成10年6月完了した。
なお、復旧工事に当たっては、全国各自治体から16人の支援を受けた。
市内の国道は、2号及び43号があり、ともに阪神間を結ぶ大動脈である。幸い、2号については落橋などはなく、応急措置で通行可能となったが、43号は高架の阪神高速道路神戸線が大きな被害を受け、通行に大きな支障が生じた。
応急仮復旧は完了しているが、国道2号の本復旧にあたっては、断面構成を見直しつつ行われた。国道43号の本復旧は、3車線化工事(従来は4車線)と併せて行われた。
特に芦屋川沿いの奥山精道線山手区間に大きな被害が発生した。山手町地区では、石積擁壁が延長112mにわたり破損し、盛土部の道路に幅10cm程度の地割れが多数発生し通行止となった。また、破損した擁壁部では、路面が約50cm沈下した。
なお、復旧工事は平成8年度末までに完了した。
阪神高速道路では、3号神戸線が隣接する神戸市東灘区深江地区で倒壊し、本市域でも、けたが折れ曲がるなど大きな被害が発生した。5号湾岸線も、平成6年に供用開始したばかりであったが、隣接する西宮地域で落橋するなど、通行不能となった。5号湾岸線は平成7年9月に、3号神戸線は平成8年9月にそれぞれ開通した。
芦有道路は、芦屋と神戸市有馬を結ぶ山間部の有料道路であるが、地震に伴い山腹崩壊等の大きな被害を受け一部通行止めとなった。応急仮復旧は平成7年3月に完了したが、一部仮設道路で対応した。本復旧は平成8年度に完了した。
被災路線名 |
被災内容 |
不通距離 |
復旧年月日 |
---|---|---|---|
市道全線 |
被害延長47km。幹線36路線,細街路39ブロックで |
155m |
H10月3日 |
阪神高速道路 |
落橋はないが,上部けたが約80m折曲り上下線とも |
芦屋市域 |
H8月9日末開通 |
阪神高速道路 |
芦屋市域は無被害であるが,西宮管内で落橋有り |
芦屋市域 |
H7月9日開通 |
国道43号線 |
一部損傷(通行は可能) |
|
|
国道2号線 |
一部損傷(通行は可能) |
|
|