参考資料2 知的・精神障害のあるかたに対するヒアリング調査 (1)調査の概要 ア 調査の目的  現地点検調査を実施するにあたり,知的障害のあるかたおよび精神障害のあるかたに対する調査上の留意点を把握するため実施しました。その際,基本構想策定の参考とすることを目的に,阪神芦屋駅および周辺の歩道などにおいて,知的障害のあるかたおよび精神障害のあるかたが普段感じている様々な制限などについても聴き取り調査を実施しました。 イ 知的障害のあるかたに対するヒアリングの実施状況  日時 :平成18年9月13日(水曜日) 14時30分〜15時  場所 :芦屋市役所北館3階 開発指導課奥会議室  出席者:社会福祉法人 三田谷治療教育院 知的障害者通所授産施設 「ワークホームつつじ」施設長1名 ウ 精神障害のあるかたに対するヒアリングの実施状況  日時 :平成18年9月14日(木曜日) 14時〜15時  場所 :芦屋メンタルサポートセンター「ライラック」  出席者:ライラック代表1名,精神障害のあるかた4名,ボランティア2名 (2)調査の結果 ア 知的障害のあるかたの意見 ○ 歩道について ・ 健常者では感じない少しの段差でも,つま先で歩く人はつまずく。 ・ 普段まちを歩いている時,介助者が後ろにいては役に立たない。真横にいないと介助出来ないので,人が並列に歩けるだけの幅員が必要。 ○ その他 ・ 文字の認識が難しい場合がある。サインボードなどを使い,イメージ図で視覚的に訴えることが大事。 ・ 精神障害のあるかたは,これまでがんばってきた人であるため,基本的に「がんばれ」といった言葉はプレッシャーになる。 ・ 一方,知的障害のあるかたに対しては,「がんばれ」といって励ましてあげることが大事。 イ 精神障害のあるかたの意見 ○ 鉄道駅等(阪神芦屋駅)について ・ 阪神芦屋駅の東側出入り口は階段しかない。 ・ 遮断機の降りるスピードが早い。 ・ 薬を飲むため水分を大量に取る。そのため,トイレをよく利用する。トイレをきれいにしてほしい。 ・ エレベーターがほしい。 ・ 立体交差にすれば歩きやすい。 ○ バス・タクシーについて ・ 南芦屋浜病院へ行くバスの便数が少ない。 ・ バス停でバスの接近が分かるようにしてほしい。 ・ ノンステップバスを増やしてほしい。 ・ 精神障害のあるかたに対するタクシー割引(福祉タクシー)がほしい。 ○ 歩道について ・ 歩道が狭い。(県道奥山精道線,三井住友銀行前) ・ 歩行者や自転車が十分に通れる幅員がほしい。 ・ 市役所の東側の歩道で43号に向かって下らずにそのまま水平に行けば横断歩道橋に直接タッチするのでは。 ・ タバコのポイ捨てが目立つ。バス停に灰皿を設置して欲しい。 ○ 信号機について ・ 歩行者用信号を音響式にしてほしい。 ・ 歩行者用青信号の残り時間を表示してほしい。 ○ 市役所について ・ ATMコーナーに設置されているゴミ箱の口が狭く,ごみを捨てにくい。 ・ ATMを休日の半日でも利用出来るようにしてほしい。 ・ トイレの洗面器の蛇口をセンサー式にしてほしい。ハンドドライヤーも必要。 ・ 建物内にある時計をもう少し増やしてほしい。大きさも大きくしてほしい。 ・ 土日・祝日に駐車場を有料で開放してほしい。 ・ 待合ロビーを大きくしてほしい。 ○ その他 ・ 空間を増やして,まちなかの緑を増やしてほしい。 参考資料3 乳幼児同伴者アンケート調査 (1)調査の概要 ア 調査の目的  市内に居住する子育て中のかたで,妊娠時および子供連れ時において普段感じている様々な制限やバリアフリーに関する意見を把握し,基本構想策定の参考とすることを目的にアンケート調査を実施しました。 イ 調査の方法  4ヶ月児健康診査,BCG接種(満3歳〜6ヶ月未満)のそれぞれの会場において,以下のとおり実施しました。 (ア)4ヶ月児健康診査  日時  :平成18年10月3日(火曜日) 13時〜15時  場所  :芦屋健康福祉事務所(芦屋保健所)  対象者 :4ヶ月児健康診査にお越しの乳児同伴者  調査内容:アンケート用紙を用いて市職員による聴き取り調査  回答者数:17人 (イ) BCG接種(満3歳〜6ヶ月未満)  日時  :平成18年10月16日(月曜日) 13時30分〜15時  場所  :保健センター  対象者 :BCG接種(満3歳〜6ヶ月未満)にお越しの乳児同伴者  調査内容:アンケート用紙を用いて市職員による聴き取り調査  回答者数:26人 ウ 調査内容  (ア) 妊娠時および子供連れでの外出状況について  (イ) 阪神芦屋駅の施設の利用状況について  (ウ) 交通バリアフリー等に関する自由意見   (2)調査結果の概要 ア 回答者自身(回答者数:43人) ・ 回答して頂いたかたの10割が0歳児の母親でした。 ・ また,0歳児のほか,1〜2歳児の子供,3歳児〜小学校入学前の子供,小学校以上の子供を持つ母親は41.9%となっています。 イ 妊娠時および子供連れでの外出状況について ○ 外出の頻度について ・ 妊娠時では,ほぼ毎日外出しているかたが74.4%となっています。 ・ また,子供連れ時でも半数以上のかたがほぼ毎日外出しています。 ○ 外出時の移動手段について ・ 妊娠時,子供連れ時ともに徒歩がもっとも多く,それぞれ67.4%,76.7%となっています。 ○ 外出時のベビーカーの利用状況について ・ 常にベビーカーを利用する,もしくはベビーカーを利用することが多いかたは8割以上となっています。 ○ 妊娠前と比較した電車の利用割合の変化について ・ 妊娠時に利用する割合が減ったかたは20.9%でしたが,子供連れ時に利用する割合が減ったかたは60.5%となっています。 ウ 阪神芦屋駅周辺の施設の利用状況について ○ よく利用する施設について ・ 保健センターが62.8%ともっとも多く,次いで,芦屋市役所が55.8%,芦屋郵便局が11.6%などとなっています。 ○ よく利用する施設のうち不便な施設について ・ 不便を感じる施設として芦屋市役所,芦屋公園,保健センターがあげられています。 ○ 施設までの経路で不便を感じる点について ・ 「歩道の幅が狭い」が41.9%ともっとも多く,次いで,「歩道が滑りやすく凸凹がある」が30.2%,「自転車が通行し危険を感じる」が14.0%,「歩道が無い」が14.0%などとなっています。 ○ 阪神芦屋駅で不便を感じる点について ・ 「エレベーターが無い」が41.9%ともっとも多く,次いで,「上りのエスカレーターしか無い」が23.3%,「改札が狭い」が14.0%などとなっています。 ○ 駅や施設の利用で手助けしてほしいことについて ・ 妊娠時では,「電車・バスで席を譲ってくれる」が27.9%ともっとも多くなっています。 ・ 子供連れ時では,「階段等でベビーカーを運んでくれる」が53.5%,「出入口やエレベーターの扉を押さえてくれる」が48.8%などとなっています。 エ 交通バリアフリー等に関する自由意見 ○ 鉄道駅について ・ 阪神芦屋駅をなんとかしてほしい,打出(うちで)の前に芦屋でしょう!特急も止まるのに! ・ 利用しにくいので阪神芦屋駅は使わない ・ 駅や建物には,必ずエレベーターを設置してほしい ・ 阪神芦屋駅にエレベーターを,阪神三宮にもエレベーターが無い ・ 駅にエレベーターをつけてほしい ・ 阪神芦屋駅にエレベーターがない(中央に設置してほしい),エスカレーターがあってもベビーカーで上がれない ○ 都市公園について ・ 山側の公園,東山公園,朝日ヶ丘公園は,草がぼうぼうなので手入れをしてほしい ○ その他の施設について ・ ラポルテ,おむつ替えする場所が少ない ・ エレベーターがあると便利 ・ 施設にエレベーターがほしい ○ 道路について ・ 歩道が狭く,ガタガタで歩きにくい所が多い ・ 歩道が凸凹で狭い ・ 東山町は,街灯が少なく暗い ○ その他 ・ グレーチングにベビーカーの車輪が挟まる ・ 子供連れの利用者に不自由なくしてほしい