第2次芦屋市生涯学習推進基本構想〜日常をより豊かにするために〜《ダイジェスト版》 芦屋市・芦屋市教育委員会 第2次生涯学習推進基本構想策定へ  私達は科学技術の進歩や高度情報化により,利便性は手に入れましたが,自己中心的な考えが強まるとともに,他人との関わりが希薄になり,地域力が低下していると言われています。市民の皆さまが,生きがいを持って,心豊かな日常生活を送ることが出来れば,その波及効果として地域社会も活力に満ちたものになると確信しております。その源となるのが生涯学習であるといえます。  本市では,平成5年に「芦屋市生涯学習推進基本構想」を策定し,「生涯学習オアシス都市」を目指して,生涯学習の推進に努めて15年が経過しました。しかし,「基本構想」策定以後,震災をはじめ,様々な状況の変化から,新しく解決すべき緊急な課題が生まれ,条件の制約のもとで従来の施策の見直しや重点化,また,優先順位付けも必要になりました。第2次基本構想は,新しい時代に対応して策定したものです。  今後は,この基本構想に基づく生涯学習諸施策の推進に努め,人と人とのつながりの仲で,市民の皆さまが安全,安定した暮らしを送ることができるよう,また,素晴らしい自然環境に恵まれた本市が「誰もが一度は住んでみたいまち,住み続けたいまち」として発展できるように,各種施策に取り組んでいきたいと考えております。 平成21年3月 芦屋市長 山中 健 〜日常生活を豊かにするために〜  本市では,日常をより豊かにするため,「いつでも,どこでも,だれでも」が学習できることを目的に生涯学習の推進を図ります。そして,活動で得た学習成果を,まちづくりに生かすための社会参加を促進し,生涯学習を推進します。  「基本構想」策定にあたっては,市民参加に配慮した「芦屋市生涯学習推進基本構想素案策定委員会」を設置し,計画に対する助言,提言を受け,「生涯学習推進会議幹事会」「生涯学習推進会議」を経て策定するものとします。また,市民意向調査などを実施し,市民のニーズを的確に捉えた計画を策定するものとします。 基本構想の位置付け  第2次芦屋市生涯学習推進基本構想は,芦屋市民憲章を具現化したものである芦屋市総合計画の中の生涯学習社会の実現に向けた部門計画として策定し,他部門の個別計画の学習に関わる内容との整合性を図るものとします。  芦屋市総合計画には,「生涯学習推進基本構想」の他に,「環境計画」「地域福祉計画」「都市計画マスタープラン」「市民参画協働推進計画」「諸計画」があり,「生涯学習推進基本構想」は,総合計画を生涯学習という横糸で貫く計画として機能しています。また,この構想では,生涯学習のためのまちづくり(生涯学習の基盤整備)と,まちづくりのための生涯学習(市民参画)という相互からの活動を推進します。 基本構想の推進体制 「芦屋市生涯学習推進会議」,「芦屋市生涯学習推進会議幹事会」において,関係機関や関係各課との調整を図り,基本構想の実現を目指す施策を総合的に推進します。 生涯学習と学校教育・社会教育・家庭教育の関係  各個人が行う組織的でない学習(自学自習)のみならず,市民一人ひとりがその生涯にわたって自主的・自発的に行うことを基本とした学習活動が生涯学習です。 基本方針と基本計画 基本方針1 まちづくりのための生涯学習の推進  まちづくりの一環として生涯学習を捉え,地域を学ぶ機会や地域の情報を提供し,地域社会が一体となって地域の課題などに取り組むことができるよう支援を行います。そして,まちづくりを市民と行政が協働で行うことができるよう市民参画の推進を図ります。 基本計画 地域を知ること * 地域を学ぶ * 生涯学習のガイドブックの作成 * 芦屋固有の文化資源の活用 基本計画 地域課題の共有と解決 * 地域のネットワークづくり * 学校行事と地域行事の連携 * 家庭・地域の教育力とPTCA活動(学校の組織であるPTA〈ペアレント・ティーチャー・アソシエーション〉にコミュニティーを加えたもので、父母・教員・地域社会で構成する教育組織である。) 基本計画 市民参画の仕組みづくり * 市民活動の活性化 * 各種行政計画への参画 * 地域行事への参画 * 男女共同参画の仕組みづくり 基本計画 市の職員の意欲と実践力 * 市の職員の意欲の向上 * 各制度の有効活動 * 行政職員の地域行事への参画 基本方針2 学習機会の充実  より多くの人が学習や活動に参加できるよう,イベントなどを通じた学習意欲の喚起や学習情報の提供,相談体制の充実を図ります。  また,「いつでも,どこでも,だれでも」学習や活動に参加できるよう,子育てをされている人や介護者,繁忙者などへの配慮を進めて行くとともに,自宅における学習活動など多様な学習形態への支援を行います。 基本計画 「いつでも」「どこでも」「だれでも」学習することの出来る学習環境の充実 * 学習環境の充実 * 繁忙の人への学習環境の充実 * 子育てをされている人への学習環境の充実 * 障がいのある人への学習環境の充実 * 団塊の世代への学習環境の充実 * 介護をしている人への学習環境の充実 * 子どもの学校教育外の学習の促進 * 国際理解・国際交流の推進 * 人権教育の充実と人権意識の高揚 * 再チャレンジ支援 基本計画 連携による学習機会の拡充 * 行政と民間の連携 * インターネットの活用 * 総合行政としての位置付け * 大学などとの連携 基本計画 情報提供・学習相談体制の充実 * 学習情報の共有化 * きめ細やかな相談体制の充実 * 市広報誌などの有効活用 * 講演会やセミナーなどイベントの開催 基本方針3 学習支援体制の整備充実  生涯学習は,市民の自発的意思によって主体的に学習活動するものですが,全市・全庁的に推進するためには啓発活動や学習施設の整備,学習情報の提供・相談体制,グループ・サークルの育成,支援などの学習支援体制の充実を図ります。 基本計画 利用しやすい施設の整備及び運営 * 利用し易い施設の運営 * 既存の施設の利用 * 施設の整備充実 基本計画 生涯学習関連施設の運営におけるネットワークの推進 * 学習グループのネットワーク * 学校との連携によるネットワーク * 民間との連携によるネットワーク * 広域ネットワークシステムの整備 * 生涯学習センターの設置 生涯学習の拠点となる生涯学習センターは設置することが望まれますが,財政の状況を勘案しながら,今後設置を検討します 基本方針4 生涯学習指導者・ボランティアの育成  ボランティア活動に参加することは,自らの生活を豊かにするとともに,地域においては,知恵の伝承,世代間交流,子どもや高齢者の見守りなど地域社会に対する貢献にもつながります。ボランティア活動がさらに活性化するよう,生涯学習ボランティア,グループ・サークルの育成を図ります。 基本計画 ボランティア活動の意義の啓発 * ボランティア活動の支援 * 学校教育と社会教育の連携 * ボランティアに関する情報提供 * (仮称)福祉センター・市民活動センターの活用 基本計画 グループ・サークルの育成,支援 * グループ・サークルの育成 * グループ・サークルの活動の推進 基本方針5 学習成果の発表と活用  学習支援者の確保・育成を進めるとともに,学習成果を発表・発揮する機械の充実を図ります。  また,学習や活動を通して得られた知識・技術などを適切に評価・活用することにより,その成果が本市の生涯学習に還元される循環型生涯学習社会の構築を進めます。 基本計画 地域における指導者としての育成・活躍 * 人材の発掘・活用 基本計画 学習成果の発表と活用 * 学習成果発表機会の充実 * 芦屋川カレッジの充実 基本方針6 文化・スポーツ活動に対する支援の充実  市の文化・スポーツ活動の振興を目指し,文化活動の充実,伝統文化・歴史の保存・継承,生涯スポーツの振興,地域活動の促進などに取り組みます。 基本計画 文化環境の整備 * 文化施策の推進 * 市民文化活動の機会の拡充と拠点施設の整備充実 * 芸術文化団体・企業との連携と人材の育成 * 芸術文化に関する情報提供の充実 * 文化財の保存 * 文化財・伝統文化の継承 基本計画 市民みんながスポーツに親しめる振興策 * スポーツ活動の振興 重点項目 * 公民館講座や出前講座をはじめ,生涯の各期に応じた学習機会の充実を図ります * 地域のネットワークづくりを行い,学校や家庭,地域社会が一体となって地域の課題等に取り組むための体制づくりを図ります * 生涯学習の場を充実していくため,住み慣れた地域にある既存施設と連携し学習環境や情報提供,学習方法の充実を図ります。 * 学習成果を発表する場を確保し,学習成果が活用され,生きがいや,更なる学習意欲につながるよう仕組みの構築を図ります * 学習推進体制の充実を図ります 第2次芦屋市生涯学習推進基本構想〜日常をより豊かにするために〜 発行 芦屋市・芦屋市教育委員会 編集 生涯学習課(TEL 38-2091/FAX 38-2089) http://www.city.ashiya.hyogo.jp/ 平成21年3月