02-03 特 集 芦屋の障がい者スポーツを考える #01 赤星憲広 interview パラリンピックはオリンピック同様、 すごいスキルをもった人達の真剣勝負。 ぜひ多くの人に観てもらいたい― 赤星 憲広 あかほし のりひろ 1976年4月10日生まれ 愛知県刈谷市出身 芦屋市在住 愛知県立大府高等学校、亜細亜大学卒業後、JR東日本を経て、2001年阪神タイガースへドラフト4位で入団。2007年には1,000本安打達成。ゴールデングラブ賞6度受賞。俊足を生かしたプレーでチームを牽引するが、2009年試合中のダイビングキャッチで脊髄を損傷し同年、現役引退。現役時代から盗塁した数と同じ数の車椅子を寄贈する活動を続け、引退後は「Ring of Red~赤星憲広の輪を広げる基金~」を設立し、チャリティー活動や社会貢献に力を注いでいる。 現在は野球解説者・評論家として、プロ野球解説の他、講演会やイベント、メディアにも多数出演。また、野球界発展を目指し、自身がオーナーを務める少年野球チームを設立。2017年4月から関西大学人間健康学部客員教授に就任。2025年万博博覧会誘致委員会スペシャルサポーターに就任するなど、現在も活躍の場を広げている。 問い合わせ 広報国際交流課 ☎38-2006 1人でも多くの人に       車椅子を届けたくて 「301」この数は赤星さんが阪神タイガースの選手時代に車椅子を必要とする人たちへ寄贈した車椅子の数。 「盗塁を1つするたびに1台寄贈することができる。現役時代に盗塁をする私のモチベーションになっていましたよ」と笑顔の赤星さん。 この活動のきっかけとなった、ひとりの女性の存在を話してくれました。 「プロになったばかりで、ほとんど無名だった私を熱心に応援してくれる女性がいました。その女性は重い病を患っており、手術後は車椅子が必要な生活になるので、彼女へ車椅子をプレゼントすると約束しました。ですが病は重く、残念ながら彼女が生きているうちに車椅子を渡すことは叶いませんでした。その時の出来事がきっかけになり、車椅子を必要とする人へ、1人でも多く届けることができればと思い、この活動を始めました。」 赤星さんはプロ野球選手を引退した後も『Ring of Red基金』を設立し、この活動へ賛同する仲間を募り、今では686台の車椅子を全国各地へ寄贈しています。他にも今年で6回目を迎えるチャリティを目的とした「小野市ハーフマラソン」の大会会長を努めるなど、積極的にチャリティやボランティア活動を続けています。 「活動を続けるなかで、本当はチャリティやボランティアに興味がある人も、慈善活動へ参加することの気恥ずかしさから、参加していない人が多くいることを知りました。私がこの活動をすることで、そんな人達が参加するきっかけになれば嬉しいと思っています。例えば、街中には障がいのある人もない人も気兼ねなく入ることができる飲食店が沢山あり、街で困っている人を見かけたら自然に手を差し伸べる人達がいて、ボランティアやチャリティに参加することが当たり前、そんな社会になってほしいと思っています」と溢れる熱い想いを語ってくれました。 来年はオリンピックイヤー   パラリンピックも応援したい 今、赤星さんが熱心に活動されていることをたずねてみました。 「パラリンピック競技の周知活動です。そういう意味では、来年日本でパラリンピックが開催されるので絶好の機会だと思っています。私が出ているテレビのコーナーでは、パラリンピックの選手や競技などを取材し積極的に紹介しています。現役時代から車椅子の寄贈活動を通じて、障がいのある人やパラリンピック選手との交流があり、自然とパラリンピックに注目するようになりました。引退後はテレビなどの取材を通じて更に交流が増えることで、パラリンピックを目指す人たちへの練習環境の[メール]さに気がつきました。そこで私が動くことで少しでも選手の環境改善に繋がればと思い、サポートしてくれる企業が無いか探したり、働きかけをしていますが、まだまだ環境が整っていないのが現状です。そんな中でも、選手たちは日々の練習を工夫しながらトレーニングに励んでいます。本当に凄い精神力だと感心します。パラリンピックはオリンピックと同様に、すごいスキルをもった人達の真剣勝負です。ぜったいに面白いので、多くの人に観てもらいたいです。」 芦屋は全ての人が住みやすい街で     あってほしいと思います 「現役時代から芦屋市に住んでいますが、人も環境も本当に良く住みやすい街だと思います。全国的に知名度も高く『芦屋市ってどんな街だろう』と注目されることも多いと思うので、いろいろなことが進んでいて、全ての人が住みやすい街であってほしいと思います。そのために私に何か出来ることがあれば、ぜひお手伝いしたいと思っています。」 と嬉しい申し出をいただきました。 赤星 憲広 オフィシャルサイト Ring of Red ~赤星憲広の輪を広げる基金~ Ring of Red への参加・活動など 詳しい内容はホームページをご覧ください 第31回 芦屋市障がい児・者との          ふれあい市民運動会 ■日時 11月16日(土)午後1時~3時30分(受付は0時30分~)     ※雨天中止の場合はホームページでお知らせします ■会場 総合公園陸上競技場 ■内容 ボッチャ・グラウンドゴルフ・フライングディスク・50m走・パン食い競争・芦屋大学ダンスチームによるダンス披露 芦屋学園ストリートダンスクラブ 芦屋大学教育学科ダンスコースのメンバーが中心ですが、心理学コースや経営マネジメントコース等の学生達も在籍しています。ダンスコンテストで世界第4位や日本第1位の成績を修めた学生達や放課後にダンスに取り組みたいと参加している学生まで、さまざまなメンバーで楽しく活動しています。今回のイベントでは、皆さんと一緒に楽しい時間を過ごし、ダンスを通して、元気一杯になって頂くことを目指して頑張ります!『さあ、私達のダンスを観て、一緒に踊り、楽しみましょう!』 問い合わせ 障害福祉課 ☎38-2043/[ファクス]38-2160 #02 障がい者スポーツ支援の取り組み 第12回 芦屋市障がい児・者    作品展の出展作品を募集 【作品応募】 ■募集作品 絵画・写真・手芸・書道・陶芸など ■対象 市内在住・在学・在勤の障がいのある人 ■応募期間 11月1日~15日(午前9時~午後5時30分) ■応募方法 応募用紙に必要事項を記入し、作品の写真を添付して、芦屋市障がい者基幹相談支援センターにメール・ファクス・郵送・直接窓口へ持参のいずれかの方法で提出※作品は12月2日~3日に会場へお持ち込みください 【作品展】 ■日時 12月4日~10日午前9時30分~午後5時 ■会場 保健福祉センター・木口記念会館1階交流ホール 問い合わせ 芦屋市障がい者基幹相談支援センター (芦屋市保健福祉センター1階)☎31-0739/[ファクス]32-7529 スポーツを通して地域でつながり、障がいのある人も ない人もお互いを助け合える関係作りが大切。 芦屋市障がい者スポーツ指導者協議会 会長 石野巧さん/城下眞知子さん Q1.障がい者スポーツの指導者になったきっかけを教えてください (石野)市内のサッカーチームのコーチを経て平成19年に、「スポーツ指導者養成講習会」に参加したことがきっかけです。平成21年からは「芦屋市障がい者スポーツ指導者協議会」を本格的に始動し、「しょうがいしゃとのスポーツ交流ひろば」の開催や「兵庫県障害者のじぎくスポーツ大会」の引率などを行っています。 (城下)昔からテニスをしていて、当時芦屋グリーンランドテニスクラブが車椅子テニスの拠点となっており、車いすテニスの審判もやるようになったことがきっかけです。幼い頃の上地結衣選手(東京パラリンピック出場内定者)の試合の審判もしたことがあります。障がいのある人たちが楽しめるようにと障がい者スポーツ指導者の資格や、レクリエーションスポーツの資格をとりました。現在は主に芦屋市障がい者スポーツ指導者協議会で活動をしています。 Q2.障がい者スポーツを広める目的とは何でしょうか (石野)世間ではパラリンピック競技が大きく取り上げられていますが、それを周知することだけが目的ではありません。スポーツが好きではない人に対して、体を動かすことの楽しさを伝えることも目的の1つですし、スポーツを通してさまざまな人とコミュニケーションを図ることで社会性を育むこともできますので、それを知っていただきたいと思っています。 Q3.指導するうえで影響を受けたこと、思い出深いエピソードなどはありますか (城下)スポーツ交流ひろばでは、重度障がいのある人でボッチャボールを持つことすら難しかった人が、わずかですがボールを投げることができました。本人のモチベーションの変化や成長を間近で見ることができ、障がい者スポーツの可能性を感じた瞬間でもありました。 (石野)スポーツ交流ひろばに参加している子の笑顔をみることです。実際に楽しんでいる様子が、スポーツ指導者としての仕事のやりがいになっていると感じます。 Q4.障がい者スポーツ(スポーツ交流ひろば)の今後の展望とお二人が伝えたいこと スポーツ交流ひろばは、障がいのある人もない人もみんなが触れ合える場です。お互いを理解する機会として、ぜひスポーツ交流ひろばに気軽に足を運んでください。障がいのある児童にとっては、自立を促す機会にもなります。公的サービスではありませんが、気軽な楽しみの場として利用していただければと思います。 また、障がいのある人やその家族にとっても、社会との接点にもなりますので、ぜひこのような場を使ってみてください。地域でつながり、障がいのある人もない人もお互いを助け合えるような関係を作っていきましょう。 「しょうがいしゃとのスポーツ交流ひろば」とは? 芦屋市保健福祉センター運動室にて毎月1回開催しています。風船バレー・サウンドテーブルテニス・ボッチャなどのスポーツ体験ができます。 ■開催日時 11月23日(土・祝)・12月17日(火)1月18日(土)・2月18日(火)・3月21日(土)午後1時30分~3時30分 問い合わせ 障害福祉課 ☎38-2043/[ファクス]38-2160