02-03 特 集 「みんな違う色」があたりまえの社会に 問い合わせ 人権・男女共生課 ☎38-2055 多様な「性」のあり方 ◎性のあり方は人それぞれ LGBTはレズビアン(Lesbian:同性を好きになる女性)・ゲイ(Gay:同性を好きになる男性)・バイセクシュアル(Bisexual:男性も女性も好きになる人)・トランスジェンダー(Transgender:出生時に割り当てられた性別とは異なる性別で生きる人)の頭文字を取ったもので、性的マイノリティ(性的少数者)の総称として使われます。LGBTのほかにも、さまざまなセクシュアリティがあります。一人ひとりの顔や性格が違うように、性も人それぞれ多様です。性は個人の尊厳にかかわる大切な問題です。 ◎「LGBT」から「SOGI」(ソジ)へ SOGIとは、性的指向(Sexual Orientation)と性自認(Gender Identity)の頭文字をとった言葉で、「どんな性別を好きになるか」「自分自身の性別をどう認識しているか」ということを表す言葉です。LGBTのようにマイノリティだけを表現する言葉ではなく、性別を大きくとらえ全ての人に関わる概念として近年使われるようになってきました。 ◎身近にいるのに見えていない 性的マイノリティは身近な存在です。しかし、無理解や偏見を恐れて、家族・友人・職場の同僚などに伝えることができない人も多く、その存在に気付きにくいことから、いないものと思われてきました。 近年、理解は進みつつあるものの、いまだ異性を愛するのが普通であり、それ以外は受け入れないといった固定観念や偏見を持つ人が少なくありません。 ◎LGBTだけではない さまざまなセクシュアリティ 性的指向(好きになる性) Pansexual パンセクシュアル 人を好きになるときに、相手の性別が条件とならない人。 Asexual アセクシュアル 「好きになる性」を持たない人。 Heterosexual ヘテロセクシュアル 異性に恋愛感情や性的魅力を感じる人 性自認(自分の性) Xgender エックスジェンダー 自分の性別はないと思う・決めたくない人(無性)や、男女両方の性に当てはまると思う人(両性)、男女の中間だと思う人(中性)、性別が流動的な人など。 Cisgender シスジェンダー 出生時に割り当てられた性別と自身の自認する性別が同じ人 Questioning(クエスチョニング) 性的指向や性自認がはっきりしていない、もしくはあいまいなままでいることを望む人 Ally(アライ) 支援者・英語のAlly「支援者・同盟」が語源で、性的マイノリティを理解、応援し、ともに差別解消を目指す人 「芦屋市パートナーシップ宣誓制度」が はじまります。 芦屋市では、多様性を認め合い、誰もが自分らしく 生きられる社会の実現を目指し、5月17日(※)から 「芦屋市パートナーシップ宣誓制度」を開始します。 5月17日は世界保健機関(WHO)が同性愛を国際疾病分類から除外し、LGBTの権利の侵害に対する認識を広め、関心を高めることを目的とした記念日。日本では、2014年から「多様な性にYESの日」として認定されています。 ◎パートナーシップ宣誓制度とは 互いを人生のパートナーとして、日常生活で協力し合うことを約束した性的マイノリティのかたへ宣誓に基づき、市が「パートナーシップ宣誓書受領証」を交付します。法的効力はありませんが性自認や性的指向が他の人と異なることに生きづらさを感じ、またパートナーを家族として認められてこなかったかたがたの人権尊重を目的とした制度です。 ◎宣誓ができる人 次のすべてにあてはまる人 ■一方または双方が性的マイノリティである ■双方が宣誓の当日に成人である ■双方が芦屋市民、または芦屋市へ転入を予定している ■双方に配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻と同様の関係を含む)がいないこと ■宣誓相手以外の人とパートナーシップ関係にないこと ■双方が近親者(直系血族、三親等内の傍系血族または直系姻族)でないこと ◎宣誓の方法 まず、電話等で受領証交付日時の予約をしてください。その後、必要書類を人権・男女共生課へ持参または郵送で提出。事前に審査を行います。事前審査には、1週間ほどかかります。 【必要書類】 ・パートナーシップ宣誓書 ・住民票の写し ・戸籍全部事項証明書(戸籍謄本) ◎宣誓書受領証の交付 宣誓されるお二人で人権・男女共生課へお越しください。「パートナーシップ宣誓書受領証」を交付します。交付の際は本人確認書類をご提示ください。 【本人確認書類】 ・ 個人番号カード ・ 旅券 ・ 運転免許証 など ◎芦屋市で受けられる公的サービス ■災害見舞金の支給 ■犯罪被害者等への遺族支援金の支給および日常生活の支援等 ■市営住宅の入居申込(本年8月の申し込みから利用できる見込み) 自分らしく、あなたらしく生きることが大切。 LGBTアクティビスト 東小雪さん LGBTとは、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字をとった言葉で、性的マイノリティの人たちをあらわしており、日本にもLGBTの人々は8.9%程度いると言われています。 日本でも認知度が高まってきましたが、まだまだ差別や偏見が根強く、自分らしく生きることが難しい当事者も少なくありません。 LGBTの人達はどこか遠くにいる存在ではなく、身近にいる当たり前の人達です。最初は、「どう接したらいいかわからない!」と感じるかもしれませんが、腫れ物に触るようにする必要はありません。 私は2015年に東京都渋谷区で、日本で初めてとなる同性パートナーシップ証明書を取得しました。2013年に東京ディズニーリゾートで結婚式を挙げていましたが、結婚式を挙げることはできても、公的な保障は何もなく「家族」として認められない状態でした。行政から証明書をいただいた時は、感動して涙が出ました。行政機関で「家族」として認めてもらえることが、自分の人生にこんなに影響がある事だとは思いませんでした。 同性を好きになっても、異性を好きになっても、自分のことを男だと思っても女だと思ってもどちらでもないと思っても、その人らしく生きられることが何より大切だと思います。 LGBTを通して、どうすれば多様性が尊重される社会をつくることができるか、一緒に考えてみませんか? 【プロフィール】 東 小雪(ひがし こゆき) 1985年石川県生まれ。 元タカラジェンヌ。LGBTアクティビスト。 東京ディズニーシーで初の同性結婚式を挙げ、日本初の同性パートナーシップ証明書を取得。(2017年に解消) LGBT・女性の生き方・自殺対策について講演・研修・執筆など幅広く活動し、テレビなど出演多数。著書に「なかったことにしたくない 実父から性虐待を受けた私の告白」「同性婚のリアル」などがある。 人権講演会 「LGBTを理解する」~日本社会の中でマイノリティであること~ LGBTもそうでない人も自分らしく生きていい。 元タカラジェンヌの東小雪さんが、日本で同性パートナーと生きることについてお話しします。さまざまな問題を通して、自分らしく生きること、ありのままの自分を大切にすることをお伝えします。 【開催日程】 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、 延期することとなりました。 日程は決まり次第、広報あしや等でお知らせします。 問い合わせ 人権・男女共生課 ☎38-2055 ひとりで悩まないでご相談ください NPO法人QWRC相談コーディネーター 桂木祥子さん  芦屋市では平成31年2月から、同性愛者やバイセクシュアル、自分の性別に違和感がある人や、その家族、関係者に向けてのLGBT電話相談を行っています。  開設から今年3月までに、36件の相談がありました。「同性を好きだけれど、周りにはいないから同じような境遇の人と会いたい」という相談、自身の性別を「周りにどう説明したらよいか」という話や「家族に理解されない」という相談などがあります。  その一方で、家族からの相談では「子どもの性別を受け入れよう」とされながら、同時に「学校とどのように話し合えばよいのか」といった相談もあります。  電話相談には、さまざまな人がかけてこられますが、共通しているのは、どうにかしたいと思いながらも、孤立しているということです。身近では相談できる人がいない、いてもこれでいいのかわからないまま悩んでいることもあります。相談員は、寄り添いながら、相談者が少しでも楽になるように話をできればと思っています。  パートナーとの関係やお仕事の悩みなどなにか気になることがあれば、お電話ください。また、本人だけでなく、学校や企業のかたからの相談も可能です。 LGBT(セクシュアルマイノリティ)             電話相談 ☎38-2111 第1・3火曜日 午後4時30分~午後8時15分           (祝日・年末年始除く) 5月5日(火)は祝日のため、12日(火)に実施 「多様な性」を理解しよう 図書の貸出しをしています 男女共同参画センター「ウィザスあしや」の1階の情報コーナーでは、多様な性に関する絵本や書籍を揃えています。 小・中・高校生向けの本もありますので、ぜひご利用ください。蔵書の一覧は、市ホームページの「ウィザスあしやご利用案内」でも見ることができます。貸し出しは、2週間で2冊まで。 ■開館時間  午前9時~午後5時30分  日・祝・年末年始(12月28日~1月4日)を除く  ※5月2日(土)は臨時休業