04 特 集 2 健康づくりの新常識 フレイル予防でいつまでも元気に 問い合わせ 高齢介護課 ☎38-2024 「フレイル」とは? 病気ではないけれど、年齢とともに体力や気力が弱まり、心身の活力(筋力や認知機能など)が低下した状態をいいます。多くの人が、健康な状態からフレイルの段階を経て、介護が必要な状態になると考えられています。 「フレイル予防」はなぜ大切? ご自身の心身の健康状態について意識し、自分がどの段階にいるのか早めに気づき、日常生活を見直すことで、フレイルの進行を遅らせることや健康な状態に戻ることができます。 元気なうちから「身体活動」「栄養(食・口腔機能)」「社会参加」の3つのポイントを意識し、フレイル予防に取り組むことで、健康な状態で長生きできる(健康寿命を延ばす)ことにつながります。 (健康寿命:健康上の問題がなく、自立した日常生活を送ることができる期間) 高齢者の保健事業と     介護予防等の一体的な実施 芦屋市では、令和3年度から、地域の通いの場を中心に、医療専門職(保健師、管理栄養士、歯科衛生士、理学療法士等)による介護予防・フレイル予防の講話や健康相談を行っています。 また、後期高齢者医療健康診査を受診された方を対象に、生活習慣病等の重症化予防を目的に訪問や面接を行うなどフレイル予防事業を一体的に実施しています。 フレイル予防3つのポイント ■栄 養 (食・口腔機能) 1日3食、3つの皿(主食・主菜・副菜)を食べましょう。口の健康(口腔ケア)にも気を配りましょう。 ■身体活動 身体活動は筋肉の発達だけでなく、食欲や心の健康にも影響します。今より10分多く体を動かしましょう。 ■社会参加 趣味やボランティア、就労など、自分に合った活動を見つけましょう。人とのつながりや交流を大切にしましょう。 ・3つのポイントは互いに影響しています ・無理なく日常生活に取り入れましょう 栄 養(食・口腔機能) 身体を維持するために意識的に食べることが大切 フレイルが心配される高齢者は、低体重(やせ)にならないよう注意が必要です。年齢とともに食が細くなりがちですが、元気な身体を維持していくためには、次のポイントを意識しましょう。 【フレイル予防の食事ポイント】 筋肉量の維持に必要なたんぱく質を含む食品(肉・魚・卵・大豆製品)を食べることは大切ですが、他の栄養素も必要です。1日3食、主食・主菜・副菜をそろえて食べましょう。毎食自分で調理することが難しければ、お惣菜や配食サービス、お弁当等を上手に利用してもかまいません。無理なくバランスがとれる食事方法や、ご自身の食事の栄養バランスが気になる人は、保健センターの栄養相談(☎31-1586・要予約)をご利用ください。 【おいしく食べるためには、口も大切に】 おいしく食べるためには、噛む、飲み込むといった口の働きも大切です。毎日の歯磨き以外にも、噛み応えのある食品を食べる、口の体操などセルフケアにも取り組みましょう。噛みにくさや飲み込みにくさなど、口の状態に違和感を感じたら、早めにかかりつけ歯科医等に相談しましょう。 身体活動 いつまでも元気で過ごすためには運動を 運動不足により体力が低下し、疲れやすい身体になると食欲の低下や体重減少、筋肉量の減少等が生じ、さらに体力が低下するという悪循環に陥ります。悪循環を断ち切るためには運動が必要です。 【フレイル予防のための運動】 ウォーキングなどの有酸素運動と少し力を入れる筋力トレーニング、筋肉の柔軟性を高めるストレッチや転倒予防のためのバランス練習を組み合わせて行うことが効果的です。30分以上の少しきついと感じる程度の運動を週2回以上しましょう。まずは10分多めに散歩することから始めてはいかがでしょうか。 自宅でできる運動は、芦屋PTOTST(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)連絡会で作成した簡単な運動プログラムがありますので、ご参照ください。    芦屋PTOTST連絡会代表    理学療法士 嶋田氏 社会参加 人や社会とのつながりを持ち続けましょう フレイルの最初の入り口は、社会とのつながりを失うことだといわれています。感染症の流行により、外出や直接人と会う機会が減っていますが、家族や友人との電話など、人や社会とのつながりや交流を大切にすることがフレイル予防につながります。    高齢介護課  保健師 福田