02-03 特 集 芦屋市制施行80周年記念 問い合わせ 政策推進課 ☎38-2127 映画あしやのきゅうしょくが完成しました 市制施行80周年を記念して製作された、芦屋を舞台にした映画「あしやのきゅうしょく」。「豊かな食体験は、子どもたちの味覚と心を育む教育である」がモットーの芦屋の学校給食をテーマにした、芦屋市出身の白羽監督による映画が完成しました。 映画「あしやのきゅうしょく」見どころ 春。新任栄養士として芦屋の小学校に赴任することになった野々村菜々。退任するベテラン栄養士から給食のイロハを引き継ぎ、調理師たちと協力して給食の献立を作っていく。予算の問題や子どものアレルギー等、様々な問題に対処しながら、子どもたちに“おいしい給食”を食べてもらおうと奮闘する。「食」は人と人を繋ぎ、絆を結ぶ。親と子・先生と子ども達・先生と親。「食」を通して「絆」を描くヒューマンドラマ。 映画「あしやのきゅうしょく」は永遠のタイムカプセル 映画監督 白羽弥仁  映画「あしやのきゅうしょく」には、実際に芦屋の市立小・中学校に通う生徒の皆さんが多数出演しています。ということは普段から「芦屋の給食」に親しんでいる訳で、給食を教室に運び、配膳し、マナーとエチケットを守って食事をするというリハーサルが完璧に済んでいるので、撮影でのぎこちなさやわざとらしさは微塵もありません。イマドキの小学生はカメラ度胸もあります。キョロキョロ目が泳いだり、緊張でガチガチになったりしないばかりか、撮影後には「まだまだ自分の演技はダメだ」と”反省の弁”を伝えてくれた子もいました。頼もしい限りです。  また、生徒役のお母様から、私の映画監督デビュー作「She’s Rain」に高校生役のエキストラで出演していましたと聞かされ驚愕しました。図らずも親子二代でのご出演、長いことやっているとこんな素敵な縁もあるのかと思いました。  その「She’s Rain」には1992年夏の芦屋の風景が映っています。今では平田町のレストランは様変わりし、岩園町の交差点の歩道橋もありません。 松浜町の公園あたりだけはあまり変わっておらず、今回の映画でも29年ぶりにロケーションしました。  あの頃と同じくヒロインは自転車で芦屋川沿いを駆け抜けます。何故かあの場所は自転車で駆け抜けたくなるのです。また同じことをやってしまいました。  昭和40年代前半、私が小学校に上がるまで大原町に住んでいました。この映画の打ち合わせを終えたある日、記憶を頼りに実家があった場所を尋ねてみました。かつての面影は殆どなかったのですが、家の前にあった赤い丸型のポストだけは当時のままそこに在りました。今も車でその場所を通り過ぎる度にポストの無事を確認します。この丸いポストは今もたたずむ私のタイムカプセルなのです。  映画「あしやのきゅうしょく」は、幼き頃の私や私の家族を見つめていたこのポストのように、いまを生きる芦屋の子どもたちの姿を焼き付けた永遠のタイムカプセルでもあるのです。 Profile 白羽弥仁(しらはみつひと) 映画監督 1964年生まれ、兵庫県芦屋市出身。 日本大学藝術学部演劇学科卒。 1993年「She’s Rain」で監督デビュー。本作は阪神・淡路大震災直前の阪神間の風景を収めた作品として現在に至るまで人気を誇る。「劇場版 神戸在住」(2015)は阪神・淡路大震災20年・サンテレビ開局45周年記念作品。日本台湾合作映画「ママ、ごはんまだ?」(2017)がサンセバスチャン国際映画祭に正式出品される。ほかに「能登の花ヨメ」(2008)「みとりし」(2019)。 あしやの給食は大好きです! 精道中学校 小合 笑美子さん 表紙に登場していただいた、小合さんに芦屋の給食について聞きました。 「芦屋の給食は、バラエティがあっていつも美味しくいただいています。給食委員長として、生徒のみんなに給食への興味をもっと持ってもらえるよう、献立クイズなどを盛り込んだ『給食だより』を発行しています。私もみんなも映画『あしやのきゅうしょく』をとても楽しみにしています。」 映画「あしやのきゅうしょく」主演:松田るかさん インタビュー 芦屋にはどのような印象を持たれましたか?  関西出身のメイクさんに芦屋市で撮影することを言った時「関西のビバリーヒルズって感じ、上品なマダムやダンディな人がたくさんいるよ」と言われ芦屋市に行きました。実際に行ってみたら、気取った感じはまったくなく緑豊かなゆっくりとした時間が流れるまちだと思いました。 芦屋の給食を実際に食べた感想は?  給食の味見をする撮影シーンで春野菜の煮物をいただいた時に、味を何層にも重ねたような深さを感じ、とても繊細な味に驚きました。撮影が始まる前から出汁の香りが給食室に広がっていたので、その香りだけですごくハッピーな気持ちになりました。 映画を通して伝えたいこと、感じてほしいことはありますか?  この映画では、食材の良さや給食の美味しさだけにフォーカスを当てるのではなく、料理は“いつ・誰と食べるのか”がとても大切で、同じ料理を食べても感じ方が変わってくることを伝えています。給食を通して私たちが子どもたちに寄り添い、また逆に子どもたちからも給食を通して私に寄り添ってくれるような描写があり、ひとつの料理にもいろいろな人の思いや葛藤が詰まっていることにフォーカスが当てられていると思います。映画を見終わった後に“いま1番いっしょにご飯を食べたい人へ連絡してほしいな”って思います。 これから映画をご覧になる皆さんへ一言お願いします。  給食のメニューに一喜一憂して食べていた子どもの頃には、考えもしていませんでしたが、この映画で「野々村菜々」を演じることで“今まで多くの人に支えられ見守られながら成長してきたんだなぁ“ってすごく感じました。この映画を見ていただいた皆さんも、きっと家族やパートナー、友達など自分の周りにいてくれる人たちに”いつもありがとう“って感謝する気持ちが湧いてくると思います。 Profile 松田るか 1995年10月生まれ、沖縄県出身。 2006年デビュー。2016年ドラマ『仮面ライダーエグゼイド』にヒロインの仮野明日那 / ポッピーピポパポ役でレギュラー出演。 2018年にはドラマ『賭ケグルイ』の熱演が話題になり、その後2020年NHK連続テレビ小説『スカーレット』に出演。2021年の舞台『ヒミズ』ではヒロインを演じた。出演映画には『賭ケグルイ』シリーズ(19/21)、『映画 としまえん』(19)などがある。 映画「あしやのきゅうしょく」ロケ地紹介 映画「あしやのきゅうしょく」の舞台となった市内のロケ地を紹介します。映画をご覧いただいた後は、ロケ地を訪れてみてはいかがでしょうか。 芦屋市内ロケ地マップ 1 山手小学校(主に教室) 2 重信医院 3 阪急芦屋川駅前 4 大正橋 5 ハナヤ勘兵衛(写真館) 6 カトリック芦屋教会 7 芦屋むらかみ(豆腐店) 8 茶屋之町(駅前通り) 9 ティーサロンムジカ   《旧宮塚町住宅》 10 打出公園 11 図書館打出分室 12 精道小学校(主に給食室) 13 芦屋公園 14 福祉センター救護室 映画あしやのきゅうしょく 令和4年2月4日から 関西先行公開 ■OSシネマズミント神戸 ■テアトル梅田 ■アップリンク京都 3月4日から全国順次公開! 芦屋市制施行80周年記念式典 ■日時 11月7日(日)午前10時~正午(当日の様子はYouTubeでライブ配信します) ■会場 ルナ・ホール ■内容 オープニングセレモニー(県立芦屋高等学校書道部書道パフォーマンス)/市政功労者表彰/市民文化賞贈呈/第5次芦屋市総合計画シンポジウム(三宅正弘氏〈武庫川女子大学准教授〉・山崎亮氏〈芦屋市市民参画・協働アドバイザー〉・秋田琉成氏・古賀美紅氏〈ASHIYA想創課〉・いとうまい〈芦屋市長〉) 問い合わせ 政策推進課 ☎38-2127