02-03 特 集 芦屋の地域福祉 誰もが自分らしく、心地よく暮らせるように、みんなで支え合うまちづくりを 進めるため、第4次地域福祉計画を策定しました。 地域福祉は 「ちいき」の力をあわせて、わたしたちの   「ふ」だんの    「く」らしの     「し」あわせをつくること 問い合わせ 地域福祉課 ☎38-2153 近年の状況 社会が変化している中、暮らしの困りごとは複雑化し、「生きづらさ」も多様化しています。また、コロナ禍では「人と人のつながりを保ち、孤立せずにその人らしい生活を送ることができる社会にしていく」ことが強く求められています。 80歳代の高齢者である親が50歳代の中高年のひきこもりの子の生活を支える 「8050 問題」 介護と育児を同時に担う 「ダブルケア」 本来大人が担うような家族の世話や家事を子どもが担う 「ヤングケアラー」 地域福祉計画ができるまで 計画の策定には、多くの市民や関係団体に参画していただき、皆さんの思いやニーズを反映しています。 そこで得られた皆さんとのつながりこそが地域福祉を推進する力になっています。 ■市民会議 公募委員や福祉関係団体、ボランティア団体のほか、地域支え合い推進員が参加するワークショップを行いました。 「身近な地域で気軽に行ける居場所が必要」「声掛けやあいさつでご近所同士の関係づくりが大切」「活動の主催者も参加者も楽しい環境をつくる」など多くの意見やアイデアが出されました。 ■若者から学ぶ芦屋の未来 世代間交流を楽しみながら、若者の活動を知り、芦屋の暮らしについて「共に」考えるなかで、地域福祉のアイデアやヒントを話し合いました。 取り組みの目標 ■多様な機関と市が協働し地域共生を進めます  多様な機関と市との連携や協働を通じて、生活のさまざまな困りごとを抱える人や家族  の一人ひとりに寄り添い、社会参加にもつながるような支援に取り組みます。 ■地域の力をあわせて多様な参加の  場をつくります 社会福祉協議会をはじめとした専門職が、多くの人と力をあわせ、身近な地域での居場所づくりや、ちょっとした交流、気軽に楽しく参加できるような活動などを増やします。 ■さまざまな分野や世代が参加する共生の  まちづくりを進めます 福祉の分野を超えた、さまざまな世代や多様な分野の企業・団体などの参加を増やし、地域の力が未来へ受け継がれるよう、地域活動の活性化を図り、人材の育成や発掘にも取り組みます。 市民の皆さんや企業・団体・関係機関の皆さんが日々取り組まれている多種多様な活動をつなぎ、広げていくことで、重層的なセーフティネットをつくり、ともに支え合う孤立や排除のない共生のまちづくりを進めます。 お困りごとはありませんか 家計や仕事、住まい、生活上の困りごとがあれば、ひとりで悩まずに総合相談窓口へご相談ください。電話・メール・来所・訪問など、ご希望の方法で相談に応じます。 ■日時 午前9時~午後5時30分  (土・日・祝日・年末年始を除く) ■場所 保健福祉センター  1階 総合相談窓口  ☎31-0681/[ファクス]32-7529  [メール]kurashi@ashiya-shakyo.com 地域福祉計画の基本理念 みんなの参加と協働により、誰もが心地よく暮らせる共生のまちづくりを進めます 座談会 支え合って育て合う「地域の福祉」 芦屋で活動されている「芦屋むぎばたけ」の梅畑さん、「わかば子ども食堂」副代表の濱田さんに活動を始めたきっかけや展望、これから参加したい人へ向けてのメッセージをお伺いしました。 ─芦屋で現在の活動をすることに至った      経緯や想いをお聞かせください─ 梅畑(芦屋むぎばたけ) 子どもを含めた3世代が触れ合うことのできる場所を目指して活動しています。 もともとは、津波により本が流された気仙沼の小学校に送るためにアメリカで本の寄附を募り、小学校に送らなかった英語の絵本を自宅に送ってもらったことが活動の始まりです。英語というとハードルが高く感じますが、楽しんでもらいたくて、日本語と英語を交えて、絵本の読み聞かせや、歌を歌ったり、手遊びしたりしています。 濱田(わかば子ども食堂) 私たちが普段生活している中で、「子どもたちを取り巻くさまざまな課題」が多くあることに気づきました。例えば、子育てについて相談できる友人・知人が少ない、子どもの孤食や食育、仕事と家事の両立などです。そこで私たちがまず「今できること」として選んだのが「食」でした。「食」を通じて、「子育て世帯の家事の負担軽減」のお手伝いや「子育てや家庭の事情の悩み」を相談できる場所、学校になじめないなどの「悩みを持つ子どもたち」が気軽に集まれる場所を自分たちで作れないかな?という気持ちでスタートしました。 世の中も「SDGs」という活動が浸透し始めてきた時期でもあり、それらの目標・課題に対して「自分たちに今何ができるのか」という想いを活動の理念にしています。 ─活動をしていてよかったと思うことは     どういったことがありますか─ 濱田 活動をスタートした頃は、恥ずかしくて私たちとコミュニケーションを上手くとれない子どもたちも多かったです。回数を重ねるごとに会話も多くなり、今ではニコニコしながら「ありがとう」と言ってもらえるようにもなりました。子ども達と何でもない会話ができるような距離感になれたことが嬉しいです。 最近では一人暮らしの高齢者のかたの参加も増えてきました。「外出するきっかけにもなるし、話もできるからね」というお言葉をいただいた時も嬉しかったです。 梅畑 子ども、シニア、私たちの3世代のつながりが大切で、シニアと子どもたちが触れ合い、非常に喜んでいるような景色を見ると、ふれあいの大切さを感じます。 ─これから地域活動を始めようと思っている      人へメッセージをお願いします─ 梅畑 迷っている人は、一歩踏み出してほしいです。私自身も非常に迷いました。種をまいて、ひとりで育てるのではなく、まわりが育ててくれると信じて一歩を踏み出してほしいと思います。 まいた種を一緒に育て、一緒に水やりしたいです。参加してくださる人の趣味や得意なことを披露していただき、一緒にそれを楽しむことができるといいですね。自身の持っているタレント(才能)を発揮していただき、みんなで楽しみたいと思います。是非皆さん、ご参加ください。皆さんのご参加をお待ちしております。 濱田 誰でもご参加いただけますので、イベントに遊びに行く感覚で、お気軽に遊びに来ていただければと思います。 また、地域活動を始めようとしているかたには、ぜひチャレンジしてほしいと思います。「面白そう」とか「ちょっとやってみたい」という気持ちで賛同してくれる仲間4、5人と一緒に、無理のない規模でスタートしてみてはいかがでしょうか? 私たちも無理のない回数、できる範囲で活動しています。スタートすることに不安がある場合は、まずは私たちの活動を体験していただくのもいいかもしれません。その際は私たちのSNSを通じてご連絡いただければと思います。 【わかば子ども食堂】子ども食堂、手づくり弁当や無料のフードパントリーを行っています。  第1・2木曜日/潮見集会所・第4木曜日/若葉6番集会所(午後5時~7時) 【芦屋むぎばたけ】3世代が色々なことで交流できる場を作って活動しています。  第1火曜日(午後2時~4時)コープデイズ芦屋組合員集会室 暮らしの中の「地域福祉」がわかる冊子 「地域福祉のトリセツ」を学生の皆さんと作りました 祖父母と一緒に老人会などで地域の人とつながることなどのちょっとしたことが地域福祉になるということが分かりました。困っている人が、誰かに相談できて、スムーズに解決できるようなまちになればいいと思います。 「あいさつ」だけでも地域福祉につながることを知って、近所の人にあいさつするようになりました。そうすると、会話のきっかけにもなり、人のつながりができることを実感しました。これからの芦屋は、さまざまな年代の人が、町や地域のレベルで知り合えたら、もっとすごいまち、No.1のまちになれると思います。