02-03 特集 まちに、ほっとできる居場所を。 市内には、食事や喫茶を楽しむだけでなく、人との交流や地域とのつながりが生まれるカフェがあります。障がいのある人の就労支援や、高齢者の生きがいづくり、子育て世代の交流など、それぞれの場所に込められた想いを紹介します。 問い合わせ 総務課☎38-2029/障がい福祉課☎38-2043 市民センター☎31-4995/国際文化推進課☎38-2115 ❶ASHIYA Cafe supported by TSUMUGI 場所 市役所北館1階(精道町7-6) 営業日 市役所開庁日の平日 午前8時45分~午後4時30分 TEL 78-6550 「福祉×デザイン」で生まれる、新しい“まちの居場所” 市役所北館1階にある「ASHIYA Cafe」。コーヒーの香りが広がる店内では、障がいのある人たちが接客や商品づくりにいきいきと取り組んでいます。 一般社団法人ヤドリギアート代表の江藤さんは、建築やインテリア、和紙アートなど、“空間”や“美”をつくる仕事に20年以上携わってきました。ダウン症の娘の将来を考え福祉施設を見学する中で、「もっと社会と自然につながり、挑戦できる場所をつくりたい」と感じ、2022年に事業所を立ち上げました。 捨てられるものに、新しい価値を 活動の大きな柱の一つが、捨てられる素材に新たな価値を与える「アップサイクル」です。ビールの搾りかすを活用したお菓子づくりや、再生紙や六甲山の間伐材を使用した作品制作などを展開しています。 「福祉だから選ばれる」のではなく、「おいしいから」「素敵だから」選ばれる商品を目指しています。デザインの力を通じて、福祉のイメージそのものを変えていきたいと考えています。 “やりたい”を大切にする支援 2023年には、市役所内で「ASHIYA Cafe」の運営をスタート。市民が集まる公共の場で働くことは、スタッフにとって大きな挑戦でもありました。接客が初めての人も、レジに目印を付けたり、作業を分かりやすく工夫したりしながら、一歩ずつ成長しています。 「できないことを数えるのではなく、“やりたい”という気持ちを大切にしたい。」挑戦する機会そのものが、自信や意欲につながっています。 誰もが自然につながる“まちの居場所”へ カフェには、高齢者や子育て世代、市民活動団体など、さまざまな人が訪れます。コーヒーを片手に会話が生まれ、偶然隣り合った人同士が交流することも珍しくありません。 「福祉のカフェではなく、誰もが自然につながれる“まちの居場所”にしたい」ASHIYA Cafeには、そんな想いが込められています。 ❷BELLE POT あしや 場所 市民センター2階(業平町8-24) 営業日 午前11時~午後5時30分・定休日:火曜日 TEL 61-7535 地域の声から生まれたカフェ カフェレストラン「BELLE POT あしや」は、閉店した「キッチンカフェなりひら」に寄せられた「またここを開けてほしい」という地域の声を受け、一般社団法人ブランディング芦屋が立ち上げた地域交流の拠点です。 店では、減農薬米・有機コーヒーや兵庫県産の食材を取り入れ、手づくりの家庭的な料理を提供しています。店内にはキッズスペースもあり、こどもから高齢者まで三世代が自然に集える空間づくりに取り組んでいます。 「小さな楽しみ」を感じる、いきいきとした職場 スタッフは「お客さんとの会話が楽しい」「地域の役に立てることがうれしい」と、生きがいを感じながら働いています。また、行事食の提供や、季節を感じられる食材を取り入れた「食養生」を通して、お客さんとの会話を大切にしながら、日々温かな交流が生まれています。 食でつながる居場所 使用料は不要でどなたでもご利用できます。ランチやケーキの注文が必要です。 店内では、音楽会や読み聞かせなど、市民主体のイベントも開催されています。偶然居合わせた人同士がつながる場にもなっており、「トライやる・ウィーク」の中学生参加等「BELLE POT あしや」は、食を通じて地域のつながりを育む、誰もが気軽に立ち寄れる居場所として親しまれています。 「BELLE POT あしや」で毎月第4木曜日に開かれている「みんなでつながるチクチクタイム」。手芸を楽しみながら、子育て中の保護者がほっと一息つける交流の場です。活動を始めたのは、3児の母でもある「ととのうラボAshiya」松井さん。自身も第一子の子育て中、「どこへ行けばいいかわからず、こどもと二人で家にいることが多かった」と振り返ります。 「ママが自分の時間を持てる場所をつくりたい」そんな想いから、芦屋市の補助金も活用し、「BELLE POT」と協力してキッズスペースを設置。地域のボランティア「抱っこ隊」がこどもを見守る間、参加者は手芸や会話を楽しみます。食事もできるため、「家に帰ってからお昼ご飯をつくらなくてよい」と好評です。 子育ての悩みや地域の情報交換だけでなく、多世代の交流も生まれています。高齢の来店客が自然に会話へ加わり、子育て経験をもとにアドバイスを送る場面も。子育て中でも気軽に来れる場所として、地域のつながりを育んでいます。 ❹CACHE-CACHE(カシュ-カシュ) 場所 保健福祉センター1階(呉川町14-9) 営業日 平日・午前10時30分~午後4時 TEL 32-0441 会話が生まれる、みんなのカフェ 保健福祉センター内にあるカフェは、障がいのある人が働く就労継続支援B型事業所として運営され、多くの市民に親しまれています。 スタッフは「おいしかった」「ありがとう」という言葉を励みに、日々工夫を重ねながら接客やオムライスなどの手作りメニューの提供に取り組んでいます。 カフェには、こども連れの方や高齢者、車いす利用者などさまざまな人が訪れ、自然な会話や交流が生まれる“地域の居場所”となっています。 ❺カフェ・ド・ルポ 場所 美術博物館(伊勢町12-25) 営業日 午前10時~午後5時定休日:月曜日(月曜が祝日の場合はその翌日) TEL 35-2577 アトリエが隣接する小さなギャラリーのようなカフェ 緑に囲まれた文化ゾーン、美術博物館敷地内にたたずむ「カフェ・ド・ルポ」。隣接する小出楢重のアトリエとあわせて、ギャラリーのような落ち着いた空間が広がります。 店内には、開店時間に合わせて訪れる常連客の姿も。カウンター席では自然と会話が生まれ、お客さん同士が顔なじみになることもあります。 貸切営業やイベント利用は行わず、「誰もが気軽に立ち寄れる場所」を大切にしています。 また、美術博物館の企画展に合わせた限定メニューも人気。スタッフが展示の雰囲気や来館者層を意識しながらアイデアを出し合い、一つひとつ丁寧に考案しています。昔ながらの喫茶文化を大切にしながら、市民の居場所として愛され続けています。