■令和4年度第1回 芦屋市自立支援協議会 会議録 ■日時 令和4年10月17日 金曜日 午前10時00分〜午前11時30分 ■場所 南館4階 第一委員会室 ■出席者  会  長   木下 隆志  副 会 長   三芳 学  委  員  河井 悦子  仲西 博子  山田 映井子 関村 英喜          坪井 政人 藤川 喜正  小谷 真美  松本 有容             朝倉 己作  齊藤 登 岡本 直子  加納 多惠子          谷  仁   立山 佳苗 津田 美穂  齋藤 正樹           大浦 由美  中山 裕雅  欠席委員   川畑 香   能瀬 仁美  福田 晶子  オブザーバー 中野 美智子  事 務 局   田嶋 修   鈴木 達哉  長谷 啓弘  今西 絵理子  関 係 課   地域福祉課  山川 尚佳  吉川 里香         子育て政策課 小川 智瑞子 ■事務局 障がい福祉課 ■会議の公開 公開 ■傍聴者数  1人 ■1 会議次第 (1) 開会    開始時点で23人中20人の委員の出席により成立 (2) 委員委嘱 (3) 会長挨拶 (4) 委員及び事務局の紹介 (5) 議事   ア 令和3年度相談支援事業実績報告及び令和4年度実施計画について資料3 資料4   イ 令和4年度基幹相談支援センター実施計画について資料5   ウ 実務者会及び専門部会活動報告について資料6 資料7   エ 芦屋市共に暮らすまち条例関連施策の取組状況及び評価について資料8   オ その他 (6) 閉会 ■2 提出資料 資料1 芦屋市自立支援協議会委員名簿 資料2 芦屋市自立支援協議会設置要綱 資料3 令和3年度障がい者相談支援事業報告 資料4 令和3年度相談支援事業報告及び令和4年度実施計画 資料5 2022年度(令和4年度)芦屋市障がい者基幹相談支援センター事業計画 資料6 令和4年度 芦屋市自立支援協議会 実務者会について 資料7 令和4年度 芦屋市自立支援協議会 専門部会について 資料8 ア 「芦屋市障がいを理由とする差別のない誰もが共に暮らせるまち条例」       (愛称名:芦屋市共に暮らすまち条例)関連施策の取組状況及び評価について     イ 芦屋市障がいを理由とする差別のない誰もが共に暮らせるまち条例       (愛称名:芦屋市共に暮らすまち条例)関連施策評価シート ■3 審議内容 (1)令和3年度相談支援事業実績報告及び令和4年度実施計画について    相談支援事業 齋藤(正)氏、津田氏及び立山氏より説明 (木下会長)  今報告していただいた内容で、幾つか皆さんも気になるところがあったかと思います。例 えば、教育とかと連携しなければならないひきこもりに対する支援のこと、ALS(筋萎縮 性側索硬化症)に代表される特定疾病の方の総合支援法と介護保険とのつなぎ、関係機関と の連携で言いますと、今回新たに地域活動支援センターと連携されたことなど、大変重要な お話を聞くことができました。障がい福祉サービス等、1番最初に相談を受ける相談員の皆 さんが感じておられる課題を説明していただきましたが、皆さんから何かお聞きしたいこと やご質問はありますでしょうか。 (朝倉委員)  障がいのある子の親としましては、たくさんのことをやっていただいて感謝しています。 一つ提案なのですが、相談員の皆さんが相談を受けた際に課題に感じたことについて、我々 障がい者団体と共有することで何か前に進むことができるのではないかと思っています。全 員が相談支援を利用している訳ではありませんので、今支援を受けていない方のためにも、 我々と課題を共有することができればと思います。我々は毎月1回会員に対して育成会通信 という会報を出しておりますので、そこに実際に受けた相談などを掲載できるといいなと思 います。その辺りのご検討をよろしくお願いします。 (木下会長)  ありがとうございます。  例えば、具体例としまして、先ほどのお話では、放課後等デイサービスは基本学校帰りの 放課後から利用できますが、就労継続支援A型やB型などの通所系サービスを利用している 場合、事業所自体は3時半頃で終わってしまいますので、その後のサービスが基本的にはな いという相談が結構挙がっているということも言われていました。そういった相談内容を団 体さんと協議しながら、例えば成人になっても3時半以降も何か支援する方法がないかとい うようなことを、具体的に話し合う機会があればということでしょうか。 (朝倉委員)  一つ例を挙げればそのようなことかもしれませんが、通所後の居場所については、10年 くらい前から我々の会でも取り上げていますし、何かできることないだろうかということを 今も検討しております。ぜひ、このような相談内容について共有していただければと思って おります。 (木下会長)  ありがとうございます。  最初から、すごく重要なことをご提示いただいたと思いました。今でも制度上足りない部 分がたくさんあります。また、先ほど親の高齢化に関する課題も挙げられていました。もと もと「手をつなぐ育成会」さんでは、親亡き後の問題はずっと取り上げておられました。家 族構成も様々ですし、身体、知的、精神など子どもの障がいによっても全く違いますので、 親亡き後の問題は各々違うとは思うのですが、少なくとも親が高齢化していく問題について は皆さんお持ちだと思います。ここに来て、新たな考え方として重層的支援や共生型サービ スといったものもあるようですが、何か相談支援事業のほうから、今後このようなサービス が充実していったらいいなというようなことはありますでしょうか。 (津田委員)  先ほど言っていただいた、「何かできることはないか」というご意見に対しては、例えば今 後「まるっと説明会」などで体験談のようなことをお話しいただけるとか、そのようなこと をお考えなのかなと思いながら聞いていましたが、そのようなイメージでよろしいでしょう か。 (朝倉委員)  具体的なイメージというものはありませんが、とにかく我々にもできそうなことをどんど ん投げかけていただければ、いろいろお手伝いできるのではないかと思っています。  それともう少し言いますと、「手をつなぐ育成会」は全国組織ですので、市に対していろい ろ要望を出している以外にも、年に1回ですが県のほうにも要望を上げていますし、国に対 しても要望を出しています。そういう意味では、一つの自治体でできないことでも、県や国 に対して要望してできるようになることがあるかもしれません。皆さんが抱えている問題の 中で、これは県に対して要望して欲しいことがあれば、我々はそれを言う力を持っていると いうことです。 (津田委員)  ありがとうございます。「できることをしますよ」ということは、今までは「これをしてく ださい」「これがなくて困る」というようなイメージだったので、「できることしますよ」「一 緒に話し合いましょう」と言っていただけましたので、とても心強く思います。  重層化の取組についてですが、例えば、障がいのあるお子さんと介護が必要な高齢者が一 緒に暮らしているとか、他にも引きこもり、生活困窮など、様々な問題が複合的に絡み合っ ているということで、今、社会問題になっています。そういった相談を私たちもたくさん受 けて、他機関と連携しながら、例えば社会福祉協議会の生活困窮の部署であるとか、先ほど の説明の中でも触れました就労準備支援事業と連携するなど、関係機関と連携した取組みを 始めたばかりということで、まだまだ手探りの部分でもありますので、そういったところは これから勉強していきたいと思っています。 (木下会長)  ありがとうございました。  おそらく、行政も事業所も、解決できる方法を基本的には持っていないと私は思っていま す。それはそれでいいのですが、団体さんには全国組織や地域組織があり、今一番困ってい ることは要望書で挙げていただいているように思いますので、例えば、事業所や相談支援事 業者がその要望書等を見ながら、「今一番何に困っているのか」という情報の収集をもう少し フラットな形でお互いにできるということが重要なのかと思いました。具体的な話がないと なかなか進められないかもしれないのですが、その情報提供も含めて、一緒に何か情報をや り取りできるかいうことを考えることが必要なのかと思います。 (朝倉委員)  ある程度、6か月に1回や年に1回でもいいのですが、まず一度話し合いの場を持つこと ができればと思います。 (三芳副会長)  ありがとうございます。  その話し合いの場を持つということがずっと課題と思っておりましたが、これまで自立支 援協議会の実務者会の構成員だけで地域課題を抽出していた部分を、昨年度からようやく座 談会を開催し、そこに多くの方にご参画いただいて、「今の課題は何か」ということを話し合 うような場を持ち始めたところでございます。  その座談会の開催方法も事務局と悩みながら手探りで進めているところですので、ぜひ障 がい者団体の方にも座談会の在り方についてご意見をいただきながら、さらにクオリティー を上げていければと思っております。 (木下会長)  ありがとうございます。  それでは次に進みたいと思います。就労状況報告をお願いします。  芦屋市障がい者就労支援事業所大浦氏より説明 (三芳副会長)  ひとつ教えていただきたいのですが、新型コロナの流行に伴いまして、オンラインでの在 宅ワークという働き方が一般的には出てきたように思うのですが、障がい者雇用においても、 オンラインでの在宅ワークというような求人がありますでしょうか。もしある場合、これま で働くことが難しかった方が「在宅ワークであれば働ける」というように、就労につながる ようになったケースはあるのでしょうか。 (大浦委員)  今までなかなか外に出にくいという方に対して、在宅での就労を実施する企業が結構増え てきていると思っております。また、今までは職場へ行って仕事をする方が多かったと思う のですが、最近は、全国に拠点を置いている事業所や大企業が在宅ワークを推進しているこ とも多いので、活躍する場が増えてきているというイメージはございます。あとは、在宅で の就労に関しましては、パソコン操作のスキルなどが必要になってきますので、そのノウハ ウをご存じの方がまず対象になってくると思いますし、そういった訓練を受けたいという方 も中にはいらっしゃったと考えられます。 (木下会長)  ありがとうございます。藤川委員、何か補足等ありますでしょうか。 (藤川委員)  障がい者就業・生活支援センターとしても、新型コロナの影響で離職者の相談がぐっと増 えているという予想はしていたのですが、蓋を開けてみるとそうではなくて、法定雇用率制 度の影響があったためか、なかなか企業もしっかりとそこは努力されているようで、そのよ うな相談自体はほとんどありませんでした。  ただ、先ほどのお話にもありました在宅ワークという中身をこれからいろいろ考えていか ないといけないと思っています。パソコンを使える方はいろいろな仕事を工夫しながらでき ていたのですが、やはり障がいによってはパソコンの操作等がなかなか難しい方もおられま すので、そういった方への仕事の切り出しに関するニーズはセンターに届いています。 (木下会長)  ありがとうございます。関村委員、公共職業安定所において何か動向みたいなものがあれ ばお願いします。 (関村委員)  コロナ禍におけるオンラインでの在宅ワークの部分で期待をいただいているということは 肌で感じているところですが、残念ながらオンラインで仕事ができるような技術を持ってい る方については、そもそもある程度しっかりした事業所等で就労されているのが実際のとこ ろです。オンラインによる仕事が増えたことによって、就職が難しい障がいのある人がどん どん就労できる世の中に変わってきているということは、ハローワークで紹介等をさせてい ただいていてもほとんど感じることはありません。これからオンラインで働くということも、 先ほどのお話でもあったように、今のところ、パソコンでする仕事、職場でしないで家です る仕事というイメージしかまだないのですが、オンラインは可能性がかなり広いので、オン ラインによって持ち帰って家で仕事をする、そういうイメージ以外にも何か仕事の種類を広 げていることはできるのかなと。これも今答えがあるわけではないのですが、その幅も広げ ていく活動がこれから必要と思っているところです。 (木下会長)  ありがとうございます。  それでは次に進みたいと思います。 (2)令和4年度基幹相談支援センター実施計画について  芦屋市障がい者基幹相談支援センター三芳氏より説明 (齊藤(登)委員)  議事1で相談支援事業の方から相談支援事業における令和4年度の実施計画の説明があり ました。次に基幹相談支援センターとしての令和4年度の実施計画の中身を今ご説明いただ き、取組内容としては人材育成、地域の相談機関や他機関との連携強化、虐待防止という話 がありましたが、大変よく分かりました。  障がいのある人へのアプローチは、早期発見・早期治療が一番効果的なわけですが、「まる っと説明会」の開催や四つの高校へのアプローチなど、いろいろな早期の教育という着眼点 もすばらしいと思いますので、ぜひ引き続き進めていただきたいと感じました。  それから、今「重層的」という言葉が流行っています。「重層的」の意味には、水平的、い わゆる他機関が連携するという意味と、垂直的、いわゆる家庭に入り込んでいくという意味 があり、ご本人も障がいをお持ちで苦しんでいるけれど、親、家庭環境、あるいは経済の問 題などもあるということを、私たちは認識しなければいけないと思います。改善のために、 充実する施策を何度も行い、少しずつ力をつけていくことが重要ではないかと私は感じまし た。 (木下会長)  ありがとうございます。  他に何かご意見はありますでしょうか。なければ次に進みたいと思います。 (3)実務者会及び専門部会活動報告について     芦屋市障がい者基幹相談支援センター寺岡氏及び笠井氏より説明 (朝倉委員)  最後にお話に出ました「つむぐ広場」に私も参加させてもらったのですが、非常にいい形 で実施していただいたと思いました。前からこのような居場所ができればいいと思っていま した。大体月に1回ぐらいでしたでしょうか、一時期、私も県のこのような事業に参加して いました。なかなか続けていくのは難しく、問題点も幾つか出てくると思うのですが、育成 会として何を協力させていただければ、これを継続できるのか。障がいのある人にとって集 まる場所があれば、友達の輪も広がるというような非常にいい作用があると思いますので、 ぜひとも続けられるように頑張っていただきたいと思っております。 (齊藤(登)委員)  私も、9月27日の第1回に参加させていただいたのですが、8人ぐらいでトランプのバ バ抜きをしておりまして、最初は慣れていらっしゃらない方もおられて、ババを嫌がって引 かせない人がいたのですが、それが10分ぐらいしたら、少しずつルールを理解されて、逆 に今度はババを引こうとするとそれを引かせない、ババを引いたらかわいそうだと思って、 そのようにしている人がいました。ルールが分かってこのババを引かせたら相手が迷惑する ということがわかるようになるのは面白いなと思って見ていました。  それから、ジェンガというのでしょうか、木の棒を1本1本崩さないで引っ張り出すゲー ムがあるのですが、かなりできる人は自分で引っ張らないといけないとわかっているのです が、分からない人は相手の方に棒を押し出しまして。そうしたら、一緒にやっている方がよ く分かっている方で、それをまた押し返してあげて、引っ張り出しやすいようにして取るこ とができました。本当に嬉しそうに「やった!」という顔をしていましたが、そのような様 子を見ていますと、わずか20分ぐらいで成長しているという感じがしました。  場所が変わって、最初は中だけでしていましたが、そのうちチームで運営できるようにな ったらいいなと思って私は見ていたのですが、本当に皆さんよく頑張っていただいて、第1 回、第2回と開催されたのですが、先ほど朝倉さんがおっしゃったように、時間をかけて少 しずつ改良していくことで居場所が充実し、そしてそこに障がいのある人だけではなく生活 困窮の方などいろいろな人が参加するような場所が増えていけば、そこに就労の口が出てく るのかもしれません。そういった効果や可能性を感じましたので、本当によくされているな と思いました。 (木下会長)  ありがとうございます。  「つむぐ広場」が好評だということで何よりです。それでは次に進みます。 (4)芦屋市共に暮らすまち条例関連施策の取組状況及び評価について     事務局より説明 (木下会長)  ありがとうございます。  民生委員の話が出てきましたので、岡本会長から一言ありましたらお願いします。 (岡本委員)  民生委員とつながりが少ないというご意見をいただいていることもあって、なかなか民生 委員として地域の中で障がいのある人とつながることは難しいかなというのは日頃から思っ ているところです。障がいのある人も、いろいろな作業所に通っておられ、昼間は家におら れなかったりもしますし、今のところ、唯一民生委員がアプローチできると思われるのは、 災害時要援護者台帳を書いていただいた方になります。この方々には、私たちが訪問して、 「日頃から見守りさせていただきますね」とアプローチさせていただいて、顔見知りの状態に なることができますが、それ以外の方とは今のところなかなか地域の中での結びつきが少ない と思っているところです。ただ、先ほど資料7にあった「つむぐ広場」というものについて、 こんな雰囲気だったというお話をお聞きしましたが、そういったところに民生委員がお邪魔 することができたら、もう少し障がいのある人をこちらも知ることできますし、そういった 遊びの中での知り合いというのは、ただ単に会って「よろしく」とあいさつを交わすだけの ような関係とは違い、盛り上がれるというか、そういうことで知る機会ができるのではない かとすごく思いました。民生委員は100人ぐらいいますので、なかなか一堂に行くことは 難しいのですが、民生委員児童委員協議会には専門部会というものがありまして、三つの専 門部会に分かれているのですが、その中に障がい者部会というものがあり、そこは大体25 名ぐらいの人数になっています。まずは障がい者部会から交流が持てたらと思っていますの で、そういうことを考えて進んでいけたらと思います。 (木下会長)  ありがとうございます。 (5) その他     事務局より、「第15回芦屋市障がい児・者作品展」及び「まるっと説明会」の開催及び 概要について説明    (木下会長)  次回の自立支援協議会の開催は、3月ぐらいでよろしいですか。 (事務局 田嶋)  そうですね、また3月ぐらいに開催をしたいと思います。  以前から委員をしていただいている方につきましては、年3回開催予定でお願いしていた のですが、会冒頭でお詫び申し上げましたとおり、8月の開催が延期してしまいましたので、 今年度は2回の開催を考えております。次は3月頃ということになりますので、また年が明 けてから、日程調整等をさせていただきたいと思いますので、ご協力をお願いしたいと思い ます。 (木下会長)  ありがとうございます。最後、副会長からの挨拶で終わりたいと思います。 (三芳副会長)  皆様、今日はありがとうございました。  本日も皆さまから幾つも課題をいただいたと思っております。情報発信や意見集約、地域 とのつながりというようなところとも思っておりますし、そのあたりを基幹相談支援センタ ーとして持ち帰りたいと思っております。  芦屋市は、行政、専門職、団体、そして事業所の距離感がいい意味ですごく近いと思って おります。団体も意見を言うだけでなく「一緒にやるよ」ということを言っていただきまし たので、意見集約や情報発信は、日頃からお互いできたらと思っておりますので、今後とも よろしくお願いいたします。 (木下会長)  では、以上をもちまして自立支援協議会を終わりたいと思います。本日はありがとうござ いました。 以 上