■令和5年度第2回芦屋市自立支援協議会 会議録 ■日時 令和5年12月26日(月)午後1時30分〜午後3時30分 ■場所 南館4階 第一委員会室 ■出 席 者  会  長   木下 隆志  副 会 長   三芳 学  委  員  河井 悦子 有田 幸生 仲西 博子 森 昌彦          藤川 喜正  小谷 真美 松本 有容 朝倉 己作          齊藤 登  山本 眞美代 齋藤 正樹 大浦 由美          福田 晶子 久保田 あずさ 中山 裕雅  欠席委員   能瀬 仁美 谷 仁 明路 恵子 安藤 千枝子  オブザーバー 中野 美智子  事 務 局   川口 弥良 今西 絵理子 長谷 啓弘   関 係 課   地域福祉課  岩本 和加子 吉川 里香         こども政策課 伊藤 浩一 ■会議の公開 公開   ■傍聴者数 4人 ■1 会議次第  (1) 開会     開始時点で23人中17人の委員の出席により成立  (2) 会長挨拶  (3) 議事   ア 専門部会活動報告について 資料2   イ 実務者会活動報告について 資料3   ウ 芦屋市共に暮らすまち条例関連施策の取組状況・評価の実施について 資料4〜5   エ 芦屋市第7期障がい福祉計画・第3期障がい児福祉計画について   資料6〜8   オ その他 (4) 閉会 ■2 提出資料  (1) 資料1 令和5年度芦屋市自立支援協議会員名簿  (2) 資料2 令和5年度自立支援協議会専門部会の進捗状況について  (3) 資料3 令和5年度自立支援協議会実務者会の進捗状況について  (4) 資料4 芦屋市共に暮らすまち条例関連施策の取組状況及び評価について  (5) 資料5 障がい者差別解消関連施策評価シート  (6) 資料6 第7期障がい福祉計画・第3期障がい児福祉計画原案  (7) 資料7 芦屋市第7期障がい福祉計画・芦屋市第3期障がい児福祉計画    概要版  (8) 資料8 パブリックコメント募集チラシ ■3 審議内容  (1) 専門部会活動報告について     河井委員より説明  (2) 実務者会活動報告について     芦屋市障がい者基幹相談支援センター鈴木氏より説明 (木下会長)  ありがとうございました。  専門部会ではライフステージのフローを作成中であり、一方、実務者会では専門 部会に送る課題を何にするかを話していただいています。他市の自立支援協議会では、 こども部会や就労の部会など、部会ごとに分かれて課題抽出をして、その課題に取り 組むことが多いのですが、芦屋市は人口も関わる人数も少ないなど、他市と状況が異 なるので、実務者会で課題抽出をして、その課題を専門部会で取り組むという流れに なっています。  小谷委員、専門部会に参加されていて何か感想やご意見があればお願いいたしま す。 (小谷委員)  先ほどもお話がありましたように、18歳までのライフステージを考えるグルー プと、18歳以降のライフステージを考えるグループの2班に分かれて検討を進めて きました。検討する際には、大事な情報や本当に困ったときに役に立つ情報になるよ うにと、フローの作成を進めています。  私は教育分野の者として、18歳までのフローの作成に携わっているのですが、必 要な情報であっても盛り込み過ぎると情報過多になりますし、予算も限られています ので、限られた枚数と枠の中でどうしたら分かりやすいものになるかを考え、資料に 制度の説明を直接記載するのではなく、その情報が掲載されているホームページのQ Rコードを資料に記載するなど工夫をしています。  また、「こんなポイントや視点があったらいいのに」というご意見があれば、河井 委員や係の方に教えていただければと思います。 (河井委員)  「自分に必要な情報が必要なときに届かない」という課題があります。あしやねっ と♪など他の情報ツールにおいて、現在作成中のフローと異なる表現で発信してしま っては市民の方が混乱してしまいますので、あと1年かけてより良い内容になるよう 検討できることは、とても期待できることと思っています。  先ほど小谷委員がおっしゃったように、ご意見がありましたらぜひ私たちにお知ら せいただけたらありがたいです。 (木下会長)  制度改正などでフローの内容を更新するときの工夫は何かありますか。 (三芳副会長)  一旦はA4サイズ8枚程度のものを作ろうとしているのですが、当然ながら日々 情報が更新されていくと思います。その場合はホームページのほうが情報を更新しや すいと思いますので、あしやねっと♪などホームページで補っていけたらと考えてい ます。 (木下会長)  阪神間では宝塚市が同じような取組をされています。見学などをされれば、お互い 意見交換を経てさらにいいものができるかもしれませんので、おつなぎできればと思 います。あとは岐阜県が力を入れて取り組まれていたかと思います。  では、実務者会について何かご意見はありますか。  大浦委員、実務者会に参加されているということで、何かご意見はありますか。 (大浦委員)  実務者会で開催した座談会でも「欲しいときに欲しい情報がない」というご意見 がありました。現在専門部会で取り組んでいることが、その改善につながるのではと 思いますので、もう一年かけてより良いものがつくれたらと思っています。座談会は、 いろいろな意見をいただける場として良いと思っています。 (木下会長)  座談会の開催は今年で3年目ですが、大きな変化はありましたか。 (大浦委員)  今年は特別支援学級の先生や放課後等デイサービスの分野の方も加わり、教育分野 でのお話を初めてさせていただいたことで視野が広がりました。また、いろいろな議 論をする中で、情報周知の重要性を再確認できました。分野問わず、良いご意見をい ただけたと思います。 (朝倉委員)  障がいのあるこどもに関する取組をしていただいていることに非常に感謝しており ます。しかしながら、障がいのある人の意見を伝えきるのは不可能かと思います。そ のため、完成形だけではなくその制作過程が分かるようにするとより良いのではと思 います。  それと、知的障がいのある人の数に対して我々の人数は微々たるものです。そのよ うなことを頭に置いていただき、「今何をしようとしているか」の周知をお願いした いです。 (三芳副会長)  基幹相談支援センターも朝倉委員と同じ思いです。会議の議事録だけでなく、現時 点の進捗を市内の当事者の方やご家族の方、専門職の方に伝えられるように、試行錯 誤ではありますが、今年度は自立支援協議会のホームページで、「このような内容の 会議を開催した」ということを配信しています。  また、自立支援協議会だけでなく、まるっと説明会につきましても、実行委員会を 開催次第その内容を公表しております。ご意見をいただき、取組内容の発信方法も改 めて考えないといけないと思いました。 (木下会長)  引き続き、専門部会も実務者会も活発に取り組んでおられますし、次の自立支援協 議会でもご報告があるかと思いますので、進捗を見守っていきたいと思います。  では、芦屋市共に暮らすまち条例関連施策の取組状況・評価の実施について、ご報 告をお願いします。  (3) 芦屋市共に暮らすまち条例関連施策の取組状況・評価の実施について     事務局今西より説明 (木下会長)  まずは差別解消地域支援協議会でこの評価をしています。差別解消地域支援協議会 に参加していただいている委員も多いかと思うのですが、その中では、「できている のであればA評価でもいいのでは」という意見や、「定性的な見えないところをどの ように評価したらいいのか」という意見が集中していたように感じました。団体の方 からの意見で、普及啓発の在り方やインクルーシブ教育について保護者に向けての周 知徹底などについてのものもありますので、次回の協議会ではそこに焦点を当てて話 し合っていこうと思っております。ただ、それぞれのお立場で何かご意見もあるので はと思うのですが、いかがでしょうか。 (福田委員)  「差別解消」に関する話になると、いつもモヤモヤします。例えば、障がいのない 人が骨折した場合、一定期間は不自由な生活になるというように、障がいのない人も 障がいのある人になることがありますよね。同様に、妊婦さんの場合、約1年は無理 のできない体になります。このように、もともとの障がいの有無で接し方を考えるの ではなく、一定期間だけ体が不自由になった方と同じようにもともと障がいのある人 にも接することができないのかと思います。「障がいのある人とどのように関わって いけば同じ地域で過ごしていけるのか」ということを考えたときに、その評価は今後 どうしていけばいいのかと、障がい団体の方と差別解消法支援地域協議会の方の評価 を見て思いました。 (木下会長)  私も同じ意識を持っています。 (久保田委員)  こちらの自立支援協議会は10年以上前に委員で参加したことがあるのですが、そ のときに比べると委員の数も増えていますし、障害者総合支援法ができてサービス面 が充実されたと思いながらお話を聞いていました。  現在、こども家庭庁の創設に合わせてできたこども家庭・保健センターという機関 で主に妊娠期から18歳までのこどもの支援をしているのですが、以前委員として参 加していた時は、「こどもに少し障がいがあるのでは」、「こどもの発達に遅れがあ るのでは」といった話をすると、保護者から怒られることが多かったのですが、最近 は、「自分のこどもには障がいがあると思う」、「自分のこどもは発達障がいがあ る」などと相談に来られて、「大丈夫ですよ」とお伝えしても、「放課後等デイサー ビスにはどうしたら通わせられるのか」「児童発達支援を利用するにはどうしたらい いのか」「機能訓練はどうしたら利用できるのか」などおっしゃります。保護者はイ ンターネットでよくお調べになっていて、各種サービスを求められる方が増えてきた のではと思っています。  そのこと自体は決して悪いことではないと思いますが、先の見通しを持たない中で、 どうしても放課後等デイサービスを利用したいから療育手帳を取得したり、病院で診 断をもらったりというように、保護者が「自分のこどもに障がいがある」と決めつけ てしまう現状に関しては、非常に危機感を持っています。実際に、「この子は障がい があり通常の学校ではいじめられるから通わせられない」など保護者が決めつけてし まわれて、就学自体をさせないといった事例も各市町で散見されております。私ども 児童福祉の領域の立場から申し上げますと、例えば、病院に行かせていない、暴力を 振るっているといった事態が発生すれば、すぐにでも介入してこどもと分離させるこ とが可能ですが、こどものためを思って保護者が一生懸命考えて行っている養育が適 切でない場合になかなか介入しづらいという実情があり、こどもが一番伸びる時期に 教育の機会が減ってしまうなど、適切な養育が受けられていないことに対して、いか に介入していくかということが大きな課題になってくると思います。  芦屋市共に暮らすまち条例は「障がいがある人がいかに障がいのない人と同じよう な機会を持っていくか」という意味合いの条例だと思いますが、障がいの有無にかか わらず、「その子にとって最適な形での支援をするためにはどのような仕組みが一番 いいのか」を考えていける機会が持てるのであればありがたいです。 (朝倉委員)  障がい者差別の解消にとって我々が一番大切だと思っているのは「知ってもらうこ と」だと思っています。今年、私の団体は、社協などにもご協力いただいて、障がい の疑似体験を含めた知的障がいに関する説明会を開催しました。警察学校では約23 0人に受講してもらいました。  それ以外では、13〜14年目になりますが風船バレーを毎月日曜日に1回、8年 か9年目ですが音楽広場を毎月開催しております。これらの取組は市の協力を受けて 実施していますが、障がいのある人とない人が一緒に同じことに取り組める機会にな っています。せっかく委員の皆様にお集まりいただいたので、このような取組をやっ ていることを知っていただきたいです。 (木下会長)  今のお話にもありましたように、知らない・分からない・接点がないということで 難しく考えてしまうこともあるので、いろいろなところに参画してもらうということ は非常に良いことだと思います。 (齊藤登委員)  居場所作りをいろいろ取り組まれて徐々に充実しているということも周知していた だいたほうがいいと思います。  もったいないと思うのが、木口記念会館がボッチャのために毎週火曜日に終日会場 が開放しているにも関わらず、障がいのある人が来られていないことです。これを意 識的にお使いになったら自然と居場所になると思いますので、ぜひご利用いただけた らと思います。 (木下会長)  資料5の取組について、この方向性で進めさせていただき、最後、今日いただいた 意見を総合評価としてまとめさせていただくということでよろしいでしょうか。 (「異議なし」の声あり) (木下会長)  ありがとうございます。  他に意見がなければ、次の議事に移りたいと思います。  (4) 芦屋市第7期障がい福祉計画・第3期障がい児福祉計画について     事務局長谷より説明 (木下会長)  パブリックコメントは毎回何件ぐらい来るのでしょうか。 (事務局長谷)  3年前に計画を策定した際は中期計画も含めたパブリックコメントを実施していま すが、件数としては今回より少なく5件ほどでした。  また、6年前に障がい福祉計画だけを策定した際に実施したパブリックコメントは 2〜3件だったと思います。数値目標を定める計画ということもあり、意見を出しに くいのではないかと思いますが、今回は比較的多くの意見が寄せられたと考えていま す。 (齊藤登委員)  計画の資料の中で、知的障がいのある人の数と精神障がいのある人の数が示されて いますが、これはダブルカウントになっているのですか。 (事務局長谷)  それぞれ1人ずつでカウントしております。 (齊藤登委員)  知的障がいで721人、精神障がいで745人と示されていますが、手帳を取得さ れている方は障がい福祉サービスを利用しているので、その方の中にはサポートファ イルが必要ない方もいらっしゃるのではないかと思います。そのため、サポートファ イル配布の進捗状況の把握の際は、手帳を取得されていない方や初めて取得された方 を分母にしてはと思います。必要とする人を絞り込んで、それを分母にして進捗状況 を把握したほうが効果的ではと思います。現在サポートファイルを活用している方の 人数は把握しているのでしょうか。「できるだけ多くの方に配布する」という理想は あったほうがいいのですが、時間は限られているので、配布対象者等の定義の整理を したほうが効率的ではと思いました。 (木下会長)  おっしゃるとおりです。ニーズの有無の把握と対象者のターゲティングを行わな いといけないのではと思います。例えば、精神障がいのある人で地域移行をされてい る方もいらっしゃいますが、その約3分の1は障がい福祉サービスにつながらず再入 院をされているケースですので、まずそこを調査したり、既存のデータを把握した上 で何が必要なのかを押さえたりすることは、今後もいろいろな場面で検討すべきでは と考えています。  また、このたび新たに記載されている強度行動障がいある人や医療的ケア児も、恐 らく医療にはつながっていると思うのですが、障がい福祉サービスを受けていない人 もいるのではと思います。そうすると、医療のデータと障がい福祉サービスのデータ、 例えばレセプトのデータと介護報酬のデータを見れば、どちらかを使っている・使っ ていないなどが分かるはずなので、そのようなデータを掌握しながらターゲティング する手法が重要ではと思います。 (木下会長)  他に意見はありませんか。相談支援の分野から齋藤委員いかがでしょうか。 (齋藤正委員)  現在の相談支援体制の充実については、市内に計画相談事業所が2事業所も増えま したので、障がい福祉サービスを利用できるまでの待機期間が大幅に短縮されました。 最近の明るい情報をお伝えしたいと思ってお話しさせていただきました。 (木下会長)  他に意見はありませんか。 (中野オブザーバー)  1つ目に、現在重度訪問介護を利用されている方が何名くらいいて、どのような人 が使われているのかを知りたいです。2つ目は、芦屋市で強度行動障がいの点数に達 している方が何名くらいいらっしゃるのかということ。3つ目は、計画相談の数値が 書かれていますが、就労系のサービスを使う人たちが相当増えていますので、この数 字は十分なのか。この3つをお聞きできればと思います。 (事務局長谷)  重度訪問介護を利用されている人数は10人ぐらいだったと記憶しております。実 際利用されている方でいいますと、重度の知的障がいのある人で一人暮らしをされて いる方、一番多いのは筋萎縮性側索硬化症(ALS)の方です。24時間、介護保険 サービスも利用しながら重度訪問介護も利用している方も半数以上おられるという状 況です。  強度行動障がいの方の人数はこの場で把握しておりませんが、障がい福祉サービス を利用している方であれば認定調査を行っておりますので数値を把握できるのではな いかと考えております。  障がい児通所支援や就労系サービスが増えている中で、この見込み量でいいのかと いうご質問についてですが、「障がい福祉サービス等の見込み量の設定」の2ページ 目、計画相談支援の数字が175人、180人、185人とありますが、この数字で 大丈夫なのかという趣旨だと思います。こちらの数字は、実際にサービスを使ってい る方の人数を記載しているのではなく、1か月あたりの計画相談支援の平均利用人数 を記載しています。つまり計画相談支援は、定期的なモニタリングやサービスの更新 が主なサービスの内容となっておりまして、それら回数の平均値になっております。 実際サービスを使っていただいている方の人数は、資料6の16ページ「障がい福祉 サービス利用決定者の推移」というところで、令和5年は成人が592人、児童が3 22人、合計914人の方に障がい福祉サービスを利用されていますが、こちらの人 数も引き続き増加していくものと考えています。 (久保田委員)  障がいのある児童の通所支援のうち保育所等訪問支援について、小学校や中学校に 支援員が来ているのは見かけるのですが、小学校・中学校・保育所、それぞれ何人程 度利用されているのか分かれば教えていただきたいです。 (伊藤課長)  内訳の数字は持ち合わせておりません。申し訳ございません。 (久保田委員)  保育所等訪問支援の支援員に中学校でお会いしたことがあり、「中学校になっても 利用されるんだな」と意外な感じがしました。ただ、とてもいいサービスだと思うの で、充実していくことを期待しております。 (木下会長)  こちらの障がい福祉計画には策定委員会がありまして、そこでもいろいろ意見を聞 いています。最終的に資料がまとまりましたら、こちらで報告するという流れでいき たいと思っておりますので、よろしくお願いします。  (5) その他    事務局長谷より、まるっと説明会及びチラシについて説明    仲西委員及び中野オブザーバーより、持込みのチラシについて説明 (木下会長)  最後、三芳副会長のほうからお願いします。 (三芳副会長)  今日はお疲れさまでした。冒頭木下会長から医療・介護・障がい福祉の報酬のトリ プル改定の話があり、また、長谷係長からは新しく障がい福祉計画を策定されている とお話があったのですが、新しい取組によってより良くなっていくのではと期待して います。  また本日、情報の周知についてご意見をいただきまして、日頃から「どうしたら情 報が行き届くのか」と悩んでいるのですが、また皆様からいろいろご意見をいただき ながら、周知ができたらと思っています。  皆様、お体に無理なく年を越していただければと思います。本日はありがとうござ いました。 (木下会長)  では、以上をもちまして自立支援協議会を終わりたいと思います。  ありがとうございました。