■平成２８年度第３回　芦屋市自立支援協議会　会議録

■日　　時　平成２９年３月２７日　月曜日　午後２時～午後４時

■場　　所　消防庁舎３階　多目的ホール

■出 席 者
　会　　長　　　堺　孰
　委　　員　    仲西　博子　　尾﨑　郁子　  俵原　正仁　  川辺　麻起子　
　　　　　　　　森實　伸一　　朝倉　己作　  齊藤　登      岡本　直子　　
　　　　　　　　加納　多惠子　脇　 朋美　   三谷　百香    鈴木　敦子　  
　　　　　　　　津田　美穂    山口　佐起子　福田　晶子    寺本　慎児
　欠席委員　　　木下　隆志　　長澤　豊　    田中　佐代子　長野　良三　　
　　　　　　　　木村　嘉孝　　中山　潤美
　オブザーバー　津山　純代
　関 係 課　　　細井　洋海
　事 務 局　　　本間　慶一　  川口　弥良　  長谷　啓弘　  吉川　里香　
　　　　　　　　松丸　真奈
■事務局　　　　障害福祉課

■会議の公開　　公　開

■傍聴者数　　　４　人

■１　会議次第
　(1) 開会
　　　開始時点で２３人中１７人の委員の出席により成立
　(2) 会長挨拶
　(3) 議事
　　　①実務者会活動報告について
　　　②専門部会活動報告について
　　　③基幹相談支援センター平成２８年度報告について
　　　④障がい者施設における介護相談員派遣事業について
　 　 ⑤その他
　(4) 閉会　　 
　
■２　提出資料
　　資料１　　　　芦屋市自立支援協議会委員名簿
　　資料２        平成２８年度芦屋市自立支援協議会実務者会＜報告＞
　　資料３　　　  平成２８年度芦屋市自立支援協議会専門部会報告
　　資料４　　　　平成２８年度芦屋市障がい者基幹相談支援センター事業報告
　　資料５　　　　芦屋市における介護相談員活動

■３　審議経過

　　（１）実務者会活動報告について　
    障がい者基幹相談支援センターより「実務者会活動報告について」説明
　　
　　（堺会長）
　　ありがとうございました。ただ今の報告では，高齢障がい者への支援について連携
　　体制の整備や周知・啓発について，次年度の専門部会の課題テーマとして提案してい
　　ただきましたが，皆様，ご承認願えますでしょうか。よろしいでしょうか。では次年
　　度の専門部会では高齢障がい者への支援について，取り組みをお願いします。
　　これに関連して，津山オブザーバーにお尋ねしたいのですが，高齢障がい者への支
　　援については，兵庫県も研修会を開催する等熱心に取り組まれているかと思いますが，
　　具体的には，どのようになっていますか。
　　（津山オブザーバー）
　　兵庫県による，高齢障がい者への支援についての「つなぐ研修」は，昨年度第１回
　　目ということで，介護保険事業従事者と相談支援事業従事者をつなぐことを目的にス
　　タートしています。圏域ごとに開催し，阪神南圏域では２か所で実施し，それぞれ２
　　００名程度参加がありました。今年度は圏域ごとではなく，各障がい種別ごとで，２
　　回ずつ地域を分けて，８か所で実施しました。私は知的障がいを担当し，明石市と西
　　宮市で開催しましたが，西宮市で５０名程度，明石市で８０名程度参加があり，皆さ
　　ん積極的に出席していただいている状況です。相談支援事業の相談員を対象とした研
　　修内容だったのですが，行政からの出席も１割弱程度ありました。介護保険サービス
　　と障がい福祉サービスを支給する行政内の連携がなければ，相談員同士の連携も難し
　　いため，来年度の「つなぐ研修」では，行政を対象とした研修も検討されています。
　　（堺会長）
　　ありがとうございました。では次の専門部会活動報告について，報告をお願いします。
　　
　　（２）専門部会活動報告について　
    障がい者基幹相談支援センターより「専門部会活動報告について」説明

　　（堺会長）
　　ありがとうございました。「芦屋っぷ」が完成し，啓発冊子が最終段階ということ
　　ですね。前回の本会議において啓発冊子について，俵原委員より建設的なご意見や課
　　題を示していただきましたが，今回の報告を聞かれてどうでしょうか。
　　（俵原委員）
　　報告資料にあります第４回の「意見交換内容抜粋」が，現場の生の声に非常に近い
　　ものであると感じております。前回の本会議でも話しましたが，実際の学校教育現場
　　では，「その人自身」を見よう，という考え方に基づいています。例えば耳が聞こえ
　　にくいとか目が見えにくいとか身体的な部分，もしくは車椅子や点字等は，分かりや
　　すいのですが，目に見えない障がいの特性などについては理解することが難しいと言
　　えます。
　　（堺会長）
　　先程，「芦屋っぷ」の発行部数は３，０００部を予定しているとのことでしたが，
　　いつ頃から配布する予定でしょうか。
　　（事務局　川口）
　　４月に入ってから配布いたします。
　　（仲西委員）
　　この「芦屋っぷ」は，市のホームページ上には掲載する予定ですか。
　　（事務局　川口）
　　現在も改訂前の「芦屋っぷ」を掲載しておりますので，改訂後のデータをホームペ
　　ージ上で公開させていただく予定です。
　　（堺会長）
　　非常に完成度の高いものが出来ておりますので，啓発をよろしくお願いいたします。
　　（俵原委員）
　　啓発冊子の改訂について，配布対象者を中学生か，もしくは大学生や専門学校生に
　　するという話がありましたが，その他の配布についてはどのように考えておられます
　　か。 
　　（三谷委員）
　　小学校への配布の仕方については協議の必要があると前回の本会議でも話しました
　　が，具体的な活用場面を示さないまま教育現場で活用していただくというのは難しい
　　と思います。そのため，例えば小学校４年生の教科書の中に点字に関するものがあり
　　ますが，社会福祉協議会の福祉学習の事業によるユニバーサル教育の授業の際に使用
　　する冊子として，持っていくのが一番無理なく配布できると考えております。
　　（堺会長）
　　ありがとうございます。
　　（朝倉委員）
　　「芦屋っぷ」の１８ページの「泊まる」というところに，市立芦屋病院が短期入所
　　を利用できる事業所であるとの記載があるのですが，病院の受け入れ体制は整ってい
　　るのでしょうか。現状だと何人ぐらいが市立芦屋病院の短期入所を利用されています
　　か。
　　（事務局　長谷）
　　実績はまだございません。
　　（朝倉委員）　　
　　実績はないけれども，受け入れの体制はできているということですね。
　　（事務局　長谷）
　　受け入れ体制について協議を進めていますが，実際に受け入れるところまでは至っ
　　ておりません。
　　（堺会長）
　　ここに掲載している以上，早急に１人でも２人でも受け入れの実績が伴うように体
　　制整備を進めていただいて，課題があるのであれば，その課題を解決するような方法
　　を考えていただきたいと思います。
　　（三谷委員）
　　相談員が「芦屋っぷ」を活用しながら相談対応する際には，サービス事業所の受け
　　入れ状況等細かいところについても，もう少し丁寧に説明できるような準備を整えた
　　いと思います。
　　（朝倉委員）
　　相談員が丁寧な説明をしていても，病院の受け入れ体制が整っていなければ，利用
　　希望の方へのご案内が難しいかと思います。出来るだけ早急に体制を整備して，サー
　　ビス利用希望者を受け入れてもらいたいと思います。
　　（堺会長）　　
　　それについては，行政側でのフォローをお願いします。
　　（事務局　長谷）
　　わかりました。
　　（森實委員）
　　放課後等デイサービスの事業所等で新規に参入された場合，この「芦屋っぷ」には
　　載っていないと思うのですが，芦屋市のホームページ等で事業所を追加して掲載する
　　予定はありますか。放課後等デイサービス事業所は年々増加しており，事業所によっ
　　て内容も様々のようです。今後放課後等デイサービスを始めとする児童通所支援の事
　　業所に関することは，障がいのある児童の保護者にとっては，非常に重要な情報にな
　　ると思いますので，芦屋市内にある事業所については，開所した時点で芦屋市のホー
　　ムページに掲載していただければ大変ありがたいと思っております。
　　（事務局　本間）
　　児童通所給付事業については，児童福祉法に規定されている関係上，子育て推進課
　　が所管をしており，所管課のホームページ上には，随時，情報を更新しております。
　　今回こちらの「芦屋っぷ」に掲載している事業所は，所管課へ照会をした時点で把握
　　していた最新の事業所を掲載しております。
　　（堺会長）
　　世間でも，放課後等デイサービスを始め児童の支援内容に関して何かと話題になっ
　　ております。芦屋市内の事業所の場合は，そういったことはあまり聞かれていない印
　　象ですが，いかがですか。
　　（事務局　本間）
　　新規参入する事業所が非常に増えて，時折保護者の方より所管へ支援内容について，
　　ご意見をいただくこともあり，その都度対応していると聞いております。
　　（朝倉委員）
　　事業所の評価基準のようなものを，第三者機関や市が公表したり，市が監査を実施
　　し指導することで，問題を解決することができるのではないかと思うのですがいかが
　　でしょうか。
　　（事務局　本間）
　　事業所の評価基準のようなものはないと聞いております。所管課では，事業所への
　　監査や指導を行ったり，利用者とのトラブルがあった場合には，実際に話を聞きに行
　　くなどの対応をしています。
　　（朝倉委員）
　　森實委員にお聞きしたいのですが，放課後等デイサービスの送迎を利用している生
　　徒の人数は何人程度いらっしゃいますか。
　　（森實委員）
　　人数の把握は出来ておりませんが，バスの台数で言いますと，多いときで大体４０
　　台くらいだと思います。
　　（津山オブザーバー）
　　児童に対するサービス事業所の定員や放課後等デイサービスの問題については，サ
　　ービス提供時間のうち，送迎車の中で過ごす時間が半分以上であったりする等，サー
　　ビスの質の担保が出来ていない事業所があります。国でもサービス提供について，職
　　員の専門性などに関する基準を設け，その基準に基づいて監査や調査を行っていると
　　いう段階になっております。事業所が乱立しているということもありますので，今後
　　精査がされていくと思います。
　　（堺会長）
　　児童を対象としたサービスについて，乱立したサービス事業所を精査し，専門性を
　　上げていくことによって，障がいのある児童の保護者の希望に沿える，あるいは児童
　　の発達に沿ったサービス提供が行える事業所となることが，十分期待されているとこ
　　ろだと思います。
　　それでは次の議事について，報告をお願いします。

　　（３）基幹相談支援センター平成２８年度報告について　
    障がい者基幹相談支援センターより「基幹相談支援センター平成２８年度報告につい
　　て」説明

　　（堺会長）
　　ありがとうございました。基幹相談支援センターでは，総合的な事業と困難事例の
　　対応に取り組んでおられます。
　　脇委員，権利擁護の関係事業については，いかがでしょうか。
　　（脇委員）
　　先程の報告にもありましたように，本年度より虐待対応の評価を行うモニタリング
　　会議のシステムが本格的に稼働しております。障がいの部門では年間３回実施し，各
　　事案についての評価や進捗管理等整理が進んでいる状況です。地域特性等については，
　　事案の件数が少ないこともあり，分析できていない状況にありますが，今後も継続し
　　ていきたいと考えております。また，現在高齢者の部門と同時に養護者による虐待対
　　応マニュアルの改訂を行っております。マニュアルの改訂により出来るだけ現場が対
　　応しやすいように，帳票を整えたり，約束事をマニュアルの中に集約していこうと考
　　えております。
　　（堺会長）
　　ありがとうございます。前回の本会議の中で，仲西委員より，地域移行支援に関す
　　る情報提供について，行政にもっと熱心に取り組んでいただきたいというご意見もい
　　ただきました。本日の報告の中で，２つの病院を訪問する等普及啓発に取り組まれた
　　ということでしたが，仲西委員，いかがでしょうか。
　　（仲西委員）
　　資料４の「成果と課題」について，実施された内容が記載されているのですが，課
　　題に関してはいかがでしょうか。
　　（事務局　長谷）
　　今年度，地域移行についての課題を抽出し，今後の方向性について検討しておりま
　　す。本市の課題は，地域移行支援に対するノウハウが不足しているということであり，
　　これを解決する取り組みを進めていかなければならないと考えております。来年度に
　　向けて検討していることの一つとして，他市で地域移行に積極的に取り組んでいる事
　　業所の退院支援会議への同行などを考えております。芦屋市の地域移行支援の進め方
　　を定め，地域移行，地域定着の実現につなげていきたいと考えております。
　　（仲西委員）
　　ありがとうございます。また来年度の事業計画を検討中とは思いますが，入院して
　　いる芦屋市民の方への地域移行支援の制度の普及・啓発について，事業計画に組み入
　　れていただければありがたいと思います。
　　（堺会長）
　　ありがとうございました。先進的に取り組んでいる西宮市，尼崎市においても，地
　　域移行支援について苦労していることは，私自身よく知っております。病院を退院し
　　地域に戻ったものの，１，２か月のうちに再入院してしまう，ということも聞きます
　　ので，事例を抽出して分析したうえで，芦屋市におけるよりよい地域移行支援を進め
　　ていただきたいと思います。
　　次の議事について事務局からお願いします。

　　（４）障がい者施設における介護相談員派遣事業について　
    事務局より「芦屋市における介護相談員活動」について説明

　　（堺会長）
　　ありがとうございました。これは新しい取り組みですので，疑問点やご意見等ある
　　かと思うのですが，いかがでしょうか。
　　（朝倉委員）
　　とてもいい活動だと思うので期待しておりますが，介護保険施設においての虐待の
　　問題に関連して，この相談員は虐待に関する聞き取りは行わないのですか。
　　（事務局　吉川）
　　虐待の聞き取りに関しては，行政の責務ですので，介護相談員は行いません。実際
　　に自分が虐待を受けている，というようなお話を相談員が聞き取った，という話は聞
　　いてはおりません。
　　（脇委員）
　　介護相談員派遣の事務局を担っている権利擁護支援センターへは，虐待の通報まで
　　は至っていませんが， 介護相談員の所感の中で，職員さんの発言が少しきついである
　　とか，トイレに行きたいという人を何分も置き去りにしていたりということ等の報告
　　があり，施設にもフィードバックするようにしています。
　　（朝倉委員）
　　相談員と事務局，受け入れ事業所で連携がとれているということですね。
　　（堺会長）
　　貴重なご意見ありがとうございました。その他何かございますでしょうか。
　　本日専門部会の報告に関する議事の中で，児童通所給付のサービス内容や専門性に
　　ついての話があったかと思いますが，介護相談員が障がい特性について学ぶカリキュ
　　ラムも必要かと思います。障がいについての専門性は，それを学ぶカリキュラムにつ
　　いても専門性が高く，時間のかかる難しい問題ですが，ぜひやり遂げていただきたい
　　と思います。また困難事案が出てきた際の対応など，体制を十分検討の上，相談員活
　　動を発展させていってほしいと思います。介護相談員自身の資質を上げるということ
　　も重要であると同時に，専門性の問題の解決には相当な時間がかかるかと思います。
　　この派遣事業は開かれた施設となることにおいて，非常に有意義な事業であると思い
　　ますので，今後頑張っていただきたいと思います。
　　その他何かご質問ございますでしょうか。
　　（仲西委員）
　　この事業を障がい者施設に対しても行う場合，派遣対象となる事業所は，芦屋市内
　　にありますでしょうか。
　　（事務局　吉川）
　　市内の「施設入所支援」，「グループホーム」は，２法人４施設になります。しか
　　し，対象となる事業所数が少ないこともあり，検討中です。
　　（堺会長）
　　それでは，本日の全ての議事の中でご質問ある方はいらっしゃいますでしょうか。
　　（福田委員）
　　障がい者基幹相談支援センターの事業報告の中で，相談員一人当たりの担当する計
　　画相談の数が多すぎるとのお話があったのですが，１人何件ぐらい担当しておられる
　　のでしょうか。
　　（三谷委員）
　　計画相談の件数については，各事業所での管理のため，正確な数字ではありません
　　が，大体１事業所あたり１２０件程で，相談員１人当たり４５件から６０件程度かと
　　思います。
　　（福田委員）
　　ありがとうございました。
　　（堺会長）
　　計画相談については，芦屋市内では，４事業所が担当し，計画作成が既に１００％
　　を達成しております。
　　（福田委員）
　　ではこれ以上は増えることはないという理解でよろしいのでしょうか。
　　（堺会長）
　　今後，急激に増えることはないと思いますが，計画の見直しやモニタリングは定期
　　的に必要なため，それぞれ苦労しながらやっておられると聞いております。
　　（福田委員）
　　障がい福祉サービスの計画相談については，介護保険サービスの居宅介護支援とは
　　異なり，相談員一人あたりの計画作成数の上限が無いので，計画作成数が多いのでは
　　ないか，と思ってはいるのですが，計画を作成するにあたって，どのようなことに困
　　難さを感じておられるのでしょうか。
　　（三谷委員）
　　障がいの特性によっては，説明をすることに時間を要する場合もありますし，ご本
　　人とご家族の意向が違う場合もあります。また非常に気分の波がある方では，前回と
　　今回の面談時におっしゃっていることが変わっていたりするということもあり，計画
　　の内容が本人の意思に沿ったものになるのは困難なところがあります。モニタリング
　　の機会を通じて丁寧に見直しを行うものの，様々な困難も生じますので，非常に負担
　　が大きいのではないかと感じております。
　　（朝倉委員）
　　資料２の中に，「障害福祉サービスと介護保険サービス両方で使える事業所が増や
　　せると，本人にとっては負担が少ない」という記載があるのですが，両サービスを提
　　供できる事業所を増やすことについて，どのような進捗状況になっているのでしょう
　　か。
　　（事務局　本間）
　　現段階では具体的に示せるものはありませんが，国においても検討されており，そ
　　れらの動向を見ながら検討していきたいと思います。
　　（仲西委員）
　　「芦屋っぷ」は芦屋市にある資源の情報が集まっているかと思いますので，芦屋市
　　民の方が入院しておられる病院に対しては，情報提供していただきたいと思います。
　　（三谷委員）
　　近隣病院等には情報提供をいたします。
　　（津山オブザーバー）
　　朝倉委員の質問に関連しますが，障がい福祉サービスと介護保険サービスの両方を
　　提供できる事業所に関しては，ケアマネジャーを対象に「つなぐ研修」を実施したこ
　　とも成果のひとつではないかと思います。また，相談支援専門員になるには初任者研
　　修の受講が必要ですが，今年度は介護保険の居宅介護支援のケアマネジャーで，初任
　　者研修を受講される方がかなり多くおられ，介護保険サービス事業所において障がい
　　福祉サービスの計画相談を作成することのできる相談員が増えてきている，という現
　　状があります。
　　（堺会長）
　　現場においては両方のサービスが浸透してきているということですね。
　　（津山オブザーバー）
　　そうです。介護保険サービスの事業所が障がい福祉サービスの計画を作成すること
　　に関して，取り組んでいきたいと興味をもたれている事業所が多く，県への問い合わ
　　せも多数ありました。また，計画相談だけではなく地域移行ということに関しても，
　　ケアマネジャーが，報酬請求できないにもかかわらず，地域移行後のサービス計画を
　　立案しなくてはいけないという現状から，介護保険サービス事業所が地域移行支援の
　　障がい福祉サービスに参入するということがあるようです。計画相談と地域移行の両
　　方を担っていくという点で，介護保険サービスの事業所が関与してきているという状
　　況です。
　　（福田委員）
　　ケアマネジャーは要介護認定の結果がなければサービス導入に向けて動けない状況
　　の中で，認定調査，審査等に時間がかかってしまうということと，介護保険制度の本
　　人の１割負担がサービス移行時の負担となっているかと思います。制度の部分につい
　　てはすぐに変えることは難しいと思うのですが，介護保険認定申請は３か月前から可
　　能であると認識しておりますので，出来るだけ早く認定結果を出していただいて，そ
　　の上でケアマネジャーも一緒に動けるような体制がとれたらいいのではないか，と思
　　います。
　　（堺会長）
　　芦屋市内で様々な場面で福祉に携わる中，障がいのある人だけの問題に限らず，一
　　つの家庭の中に障がいのある人や，高齢者，認知症の方もおられ，総合的なサービス
　　が必要となってきていると感じています。介護保険サービスだけではなく，障がい福
　　祉サービスも両方必要であり，お互いに力を貸し借りしていかなければならないと思
　　います。今はその過渡期にあるので，民生児童委員さんを始め地域支援者もいろいろ
　　勉強なさっているように思っております。
　　（加納委員）
　　今まで私も福祉に携わってきましたが，各事業所の中では，トラブルや行き違いが
　　あったりすることも起きていると思います。しかしながら，今回の介護相談員の新た
　　な取り組みについても，権利擁護支援者養成講座を受けた人であるという一定の枠組
　　みはあるものの，専門知識を持たない一般市民が，専門的な事業所へ出向いて,本人に
　　お会いし，話を聴くことの難しさがあるので，その判断力を頼りにしてしまうことの
　　危険性を感じてしまいます。新しい事業を始められるのは良いとは思いますが，実際
　　問題として今言ったような問題や，そもそも介護相談員の受け入れを事業所として本
　　当に歓迎しているのかどうかという点についても，杞憂であればいいのですが，少し
　　不安に感じています。
　　（堺会長）
　　不安に感じられるというご意見はもっともなご意見だと思いますが，事業者が閉ざ
　　された事業所のレベルにとどまっていてはいけないと考えます。事業所が，利用者の
　　囲い込みをしたり，開かれた事業所となることを恐れていては生き残っていけないと
　　思います。事業所によってはそんなことは言われる筋合いはない，と心の底では思っ
　　ておられる人がいらっしゃるかしれませんが，その考えはいずれ払拭されると思いま
　　すし，もはや閉ざされた考えの事業所は時代遅れになると思います。
　　（仲西委員）
　　この相談員の派遣を受け入れる事業所については，手挙げ方式なんですよね。手を
　　挙げてくれるような事業所はまだ安心ですが，手を挙げてこない事業所のほうが問題
　　かなと感じてしまいます。
　　（加納委員）
　　悪い方向ばかり見てしまうというのも，申し訳ないのですが，私も同感です。
　　（三谷委員）
　　１つよろしいでしょうか。以前，民生委員から放課後等デイサービスの事業所につ
　　いて，自分の担当区域に開設されている事業所がどんなことをやっておられるのか知
　　っておきたい，ということで実際に見学に行かれました。介護相談員の派遣事業とは
　　少し異なりますが，地域住民が事業所と関わることによって，開かれた事業所になる
　　のではないか，と感じました。少しでも開かれた事業所となるよう基幹相談支援セン
　　ターとしても対応が必要だと考えています。
　　（堺会長）
　　多くのご意見をいただきましてありがとうございました。最後の議事のその他につ
　　いて，事務局よりお願いします。

　　（５）その他について
    事務局より「成年後見制度紹介パンフレット『いつまでも自分らしく　後見人って必
　　要ですか』の作成について」，「芦屋大学の空きスペース活用について」，「福祉避
　　難所の設置運営に関する協定について」，「高浜町１番社会福祉施設建設について」
　　及び「第５期障害福祉計画のアンケート実施結果・回収率について」説明
　　　　　　
　　（堺会長）
　　寺本委員，何かございましたら一言お願いいたします。
　　（寺本福祉部長）
　　本日の会議にでは大きく２つ注目すべき点があったかと思います。一つが介護保険
　　サービスと障がい福祉サービスについてです。現在国においても動きがありますが，
　　先ほど事務局が申し上げましたように，来年度障害福祉課においては第５期障害福祉
　　計画を策定すると同時期に，高齢介護課においても第８次すこやか長寿プランを策定
　　します。平成３０年度からの制度改正に向けて，行政の内部でもこの２つの計画を合
　　わせて，今後どう動いていかなければいけないかということを決める計画になるので
　　はないかと考えております。
　　もう１点は地域移行についてですが，まだまだ課題がたくさんありますが，計画策
　　定において目標値を設定し，それに向けた具体的な事業等についても議論をすること
　　になると考えられます。いずれにしましても，先ほど会長からも過渡期であるという
　　お話がありましたが，平成３０年度にはこれまでと大きく変わっていく年度になるで
　　あろうと考えております。そのため，この自立支援協議会の中でも議論を深めていか
　　なければならないと考えておりますので，今後とも皆様どうぞよろしくお願いいたし
　　ます。

　　（堺会長）
　　ありがとうございました。本日は３か月ぶりの第３回自立支援協議会を行いました
　　が，それぞれの議題において建設的なご意見を頂戴し，課題解決に向けて少しずつで
　　はありますが進んでいると感じました。さらに本日の会議を経て，また新しい課題も
　　出てきたように思われます。真剣な議論ができましたことを皆様に感謝申し上げて，
　　閉会したいと思います。本日はありがとうございました。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　以　　上