■令和3年度 第1回 芦屋市障がい者差別解消支援地域協議会 会議録 ■日時 令和3年7月30日 金曜日 午後1時30分〜3時00分 ■場所 オンライン ■出席者  会  長   木下 隆志  副 会 長   森川 太一郎  委  員   福島 貴浩  杉江 東彦  川畑 香   井岡 祥一         北尾 文孝  杉田 倶子  能瀬 仁美  朝倉 己作         山中 厚子  安達 昌宏  関村 英喜  谷  仁         藤川 喜正  三芳 学   中山 裕雅    欠席委員   岸本 和美  齋藤 登   草野 智和  オブザーバー 中野 美智子  事務局    障がい福祉課 柏原 由紀  鈴木 達哉  長谷 啓弘                木村 円香  関 係 課   地域福祉課  山川 尚佳  吉川 里香         子育て推進課 小川 智瑞子 ■事務局   障がい福祉課 ■会議の公開 一部公開 ■傍聴者数  0 人 ■1 会議次第  (1)開会    開始時点で20人中17人の委員の出席により成立  (2)委員及び事務局の紹介資料1  (3)議事    @合理的配慮の提供の推進に係る取組について資料3    A「芦屋市障がいを理由とする差別のない誰もが共に暮らせるまち条例」の通称名    (愛称名)を設けることについて(実施方法の検討)資料4    B事案報告(非公開審議)  (4)その他  (5)閉会    ■2 提出資料 資料1 令和3年度芦屋市障がい者差別解消支援地域協議会委員名簿 資料2 芦屋市障がい者差別解消支援地域協議会設置要綱 資料3 合理的配慮の提供の推進に係る取組について 資料4 「芦屋市障がいを理由とする差別のない誰もが共に暮らせるまち条例」の通称名    (愛称名)を設けることについて(実施方法の検討) ■3 審議経過 (1)合理的配慮の提供の推進に係る取組について    事務局より合理的配慮の提供の推進に係る取組について説明 (木下会長)  ありがとうございます。配付している資料3になりますが,特に悪い案ではないとは思うので すが,「こういうふうにしたほうがいい」などございましたら,発言いただければと思います。  ちなみに,私は,最初にこの取組を聞いたときは,ステッカーの種類が点字とスロープと筆談 ということで,それ以外に工夫されているものがある場合は,その内容を記載できるようなステ ッカーもあっていいのかなと考えまして,事務局には提案しています。  ところで,このステッカーの大きさはどのぐらいでしょうか。 (事務局 柏原)  顔の大きさぐらいでしょうか。 (木下会長)  結構大きいですね。 (事務局 柏原)  大きさなど詳細はこれからになりますが,店舗に貼って周知していただくものになりますので, ある程度の大きさは必要と考えています。 (木下会長)  そうなると,ひとつのお店で,点字もスロープも筆談もするとなると,顔三つ分のステッカー が貼られるとういう感じになるのでしょうか。 (事務局 柏原)  確かに複数枚貼られるとなると,かなりの幅を取ってしまいますね。ただ小さすぎて目立たな いと貼る意味もなくなってしまいます。 (木下会長)  ステッカーについては,時間等の経過とともに,カピカピになって汚くなってしまうものです と,貼りたくないという気持ちにもなってしまうので,きれいなものがいいと思うのですが,材 質などそのあたりの配慮はあるのでしょうか。 (事務局 柏原)  コーティングされているようなものがいいのではないか,などと考えています。安価なものだ とすぐ剥げてしまうということがありますので,シールにするのか,マグネットにするのか,と いったことなども含めて検討していきますが,耐用性があるものにはしたいと考えています。会 長ご指摘のとおり,ひとつのお店で複数該当するとなると,たくさんのシールを貼るということ になりますので,その場合はお店側も貼れないとなる可能性は十分にあると思います。「合理的 配慮の内容が分かる」ことが大きな目的ですので,この点を踏まえて検討させていただきます。 (木下会長)  ありがとうございます。  ほかにご意見などございますか。三芳センター長,お願いします。 (三芳委員)  「あしやねっと♪」のお話をしていただきましてありがとうございます。この「あしやねっと♪」 については,私ども基幹相談で運営しております。  そもそも自立支援協議会の中で,障がいのある人のためのポータルサイトが必要だということで, 作成をしていった経緯がございます。現在,イベント情報や助成金情報,また,各事業所紹介など 掲載しているのですが,事務局の説明にもありましたとおり,バリアフリー情報のページも設けて いるものの,なかなかどういった基準で掲載したらいいのかというところで悩んでおりましたので, 活用できることは有難いと思います。 (木下会長)  ありがとうございます。  ほかは何かお聞きしたいことなどございますか。谷委員,よろしくお願いします。 (谷委員)  実施店舗を募集する手段として,手上げ制ということなのですが,募集方法はどのような想定 でしょうか。 (事務局 柏原)  それについても今後の検討課題にはなりますが,どのようなものが基準に該当するのかという ことになってきますので,例えばチェックリストなど一定の基準は示させていただいた上で,手 を挙げていただきたいと考えております。  合理的配慮というものが,「ここまでやらなければできないのか」と難しく受け取られるもの にはならないようにしなければいけませんし,むしろ,その気持ちやちょっとした配慮というも のが合理的配慮につながるということを周知することもこの事業の目的の一つですので,このあ たりは,また皆さんにご意見をいただきながら,作成していきたいと思います。 (谷委員)  ありがとうございます。 (木下会長)  今のご質問に関連してですが,このステッカーは,スロープや筆談ボード,点字メニューなど, いわゆる物理的なものが示されていますよね。ですが,例えば,小さい店舗で,階段はあるのだ けれども,ちょっとスロープ設置が難しいという場合に,「うちの店は,店員が車椅子の移動の 介助をしますよ」ということもあろうかと思います。ですので,こうしたことも,スロープは設 置できないけれど,「手動だけどやります」みたいなことで,ステッカーが貼れたらいいなと思 っています。  チェックシートも確かにあるのですが,それはあくまでも「やります」的な意図を組みたいが ためのチェックというだけであって,何かそういう意思があられるのであれば,どんどんステッ カーを配りたいなと思っています。勝手に進めていますけど,それでも,ステッカー出していた だけるのでしょうか。このあたりは今後の検討課題ですね。  ほかにございますか。杉田委員,お願いします。 (杉田委員)  点字を読める方というのは,非常に少ないのが実情です。もちろん,あるにこしたことはない のですが,例えば,点字のメニューがなくても,「視覚障がいのある人には,読み上げサービス をいたします」みたいに,先ほど木下先生がおっしゃったような「モノがなくても,人の力で手 伝います」というような,そうしたものも取り入れることが出来ればいいかなと思いました。 (事務局 柏原)  ありがとうございます。今,おっしゃったように,スロープなどのハード面の整備というのは, 分かりやすい合理的配慮だと思うのですが,会長や杉田委員ご指摘のように,「気づき」は重要 だと思います。先ほど提案させていただいたチェックシートに,ソフト面について確認できる項 目を入れるなどすれば,そのあたりも事業者さんにとって分かりやすいと思いますので,この視 点も持ちながら作成できればと思います。 (木下会長)  森川副会長,よろしくお願いします。 (森川副会長)  ちょっと話の筋がずれるかもしれませんが,合理的配慮提供支援助成制度が始まったのは今年 の1月1日からでしたよね。実際,どのぐらい申請があったのか教えていただけますか。 (事務局 柏原)  現時点では,1件の申請をいただき助成決定しております。ご相談自体は複数件いただいてお るのですが,申請にはつながっておりません。  助成については,市内の歯科医院より申請をいただきました。障がいのある人に治療をしよう とする場合,体を安定した状態で保持できないため,安全に治療することが出来ないこともあり, 障がいのある人から治療のご相談をいただいても,お断りせざるを得なかったということでした。  そこで,今回,この助成制度を申請いただき,体を固定させる器具をご購入されまして,それ を活用していただいております。 (森川副会長)  ありがとうございます。今回のステッカーの件も,助成制度を申請されて利用された方も使わ れることになると思うので,何らかの方法でご意見を聞いていただいてもいいのかなと思います。 (事務局 柏原)  ありがとうございます。 (木下会長)  いずれにしても,認知度というか,普及をどうするかというところは,この協議会の課題でも あると思います。今後,そのお店の方が「助成を受けて良かった」と思っていただければ,この 制度の今後の広がりにもつながると思います。 (事務局 柏原)  今回,この合理的配慮提供支援助成制度を開始するにあたりまして,商工会さんにも,周知依 頼をさせていただきました。コロナ禍ゆえなかなかここまでやっていくのは難しいだろうとのご 意見もいただいた一方,「合理的配慮」について詳しく知りたいというお声もいただきましたの で,その内容について周知をさせていただきました。助成までには結びついておりませんが,関 心を持っていただいたことは大変有難かったです。  コロナ感染症については,残念ながら今後も続いていくと思います。こうした中でも本当に1 件でも多く,この助成制度を使っていただくことが,合理的配慮の推進にもつながっていきます ので,皆さんのお知り合いの店舗などにも是非お声かけをしていただければと思います。普及啓 発については,今後も皆さんのお力をいただきたいと思いますのでよろしくお願いします。 (木下会長)  ありがとうございます。ちなみに,これに関する助成の話が出たので,その仕組みのところを ご説明いただけますか。ふるさと納税の一部がこの助成金の財源になっているという話でしたよね。 (事務局 柏原)  その通りです。まず,この助成制度につきましては,合理的配慮を行おうとする事業所等に対 して,上限はあるのですが,その費用の一部を助成するものです。助成額は,事業に係った費用 の2分の1ですが,この令和3年度中に関しましては,上限額まで全額を助成することとさせて いただいております。  財源につきましては,先ほど会長からもお話がありましたとおり,ふるさと寄附金のメニュー にこの助成制度を挙げております。昨年度も100万円近いご寄附をいただいておりますので, 財源的には十分いけるかなと思っております。こうした皆さんからのお気持ちに対して,ご寄附 をいただいた以上はやはりその想いを形にしてお応えしたいと思っております。 (木下会長)  ありがとうございます。なかなかいいお金の流れをつくっていただきましたので,ぜひ,これ が広がっていけばいいなと思います。 (2)「芦屋市障がいを理由とする差別のない誰もが共に暮らせるまち条例」の通称名(愛称名)   を設けることについて    事務局より「芦屋市障がいを理由とする差別のない誰もが共に暮らせるまち条例」の通称   名(愛称名)を設けることについて説明 (木下会長)  公募をして選考委員会にて決定していくというご提案をいただきました。何かほかにご意見な どございましたらどうぞ。  いかがでしょうか。中野オブザーバー,よろしくお願いします。 (オブザーバー 中野氏)  愛称名をつけるということは素敵なことだと思います。この検討案も,とても良いなと思いま した。アイデアなのですが,これからの時代を担う発想豊かな子どもさんたち,例えば,小・中 学校あたりから,障がいのある子どもさんも含めて,募集してみるのはいかがでしょうか。学齢 期の子どもさんたちから何か素敵な名前が挙がってきそうな気がしますので,お手間がかかるか とは思いますが,いかがでしょうか。 (木下会長)  ありがとうございます。私もすごくいいご提案だと思います。この前,事務局と一緒に考えて いたのですが,なかなかいい案が出てこないのですよね。出口が見えなくなってしまいました。 子どもたちであればいろんな名前をつけてくれそうな気がします。楽しいかもしれないですね。 教育委員会の方,いかがでしょうか。 (井岡委員)  たくさんの方から応募を募るというのは大切なことだと思います。子どもたちは,いろいろな 発想をもっているので,面白い名前をつけると思います。一方では,この条例の理念や中身をし っかりと理解した上で考えるということも大切ではないのかなと思います。この条例について子 どもたちにきちんとした説明をした上で愛称名を考えてもらうということになりますと,対象と する学年も限られてくると思います。この条例は大切で重たいものであるからこそ,簡単に名前 だけつけるというものでもないのかなと考えます。 (オブザーバー 中野氏)  井岡委員のおっしゃるとおりで,条例の中身の説明など本当に大事なことだと思います。私の 中では,芦屋にこのような条例ができたんだということを,年齢に応じて説明をしていくという ことが大事なことで,これから大人になっていく子どもたちがこの条例を知って理解して身につ けていく。そうしたプロセスを,私は大事にできたらと考えています。  もし,子どもたちが名付けたとしたら,「これは,誰々さんがつけたよね」とか,「あの学校 の生徒からこの愛称名が生まれたよね」など,この条例を身近に感じ,愛されていくきっかけに なるのかなと思ったりもいたしました。 (木下会長)  ありがとうございます。学校で今回の応募に関するチラシなどを配っていただき,全員ではな く,応募したい子は応募してもらうなどということになればいいのではないでしょうか。ご負担 のない範囲で何かしら方法があるといいのですが。 (事務局 柏原)  学校を通じて子どもさんたちにお配りさせていただくことについては,教育委員会さんにご相 談させていただこうと思います。例えばチラシを配付するにしても,単に愛称名を募集しますと いうことだけではなくて,条例の中身について平易で分かりやすい説明を記載するなども出来る かと思います。  「合理的配慮」という言葉に関して,昨年度,子どもさんとお話をする機会があったのですが, 「合意的配慮」という単語は,難しくてよくわからないとは言うものの,話をすると十分に理解 されている。それが「合理的配慮」なんだよという理解にどうつなげていくか。将来,は「合理 的配慮」ということを伝えていく立場になりますので,そのあたり,非常に私どもも大切だなと 考えております。  やり方については,今後検討してまいりたいと思います。ありがとうございます。 (木下会長)  杉田さん,お願いします。 (杉田委員)  昨日,社会福祉審議会に出席したのですが,地域福祉のほうでは,高校生の人たちに,これか らの芦屋をどう思うか,どういう活動をするかなどの意見を聞きたいという意見が挙がっていま した。この募集に関しても高校生に是非参加してほしいなと思いました。 (木下会長)  高校というのは,何かどこかに,個別でお願いする感じを想定されておられるのでしょうか。 (杉田委員)  学校の部活動にボランティア部などもあって,先日も,この部に属する高校生が障がいのある 人について興味をもってくださいました。障がいのある人が震災時どうされていたのか話を聞き たいとおっしゃったり,視覚障がいのある人とスマホ教室で交流をもたれたりなど,いろいろと 交流しています。そうしたところにもお声かけしてもいいのではないかと思いました。 (木下会長)  分かりました。ありがとうございます。高校まで広げるのであれば,芦屋大学もボランティア 部がありましたので,そこにも話をしていいと思います。 (事務局 柏原)  そうですね。芦屋大学でしたら,Aquaさんが該当されるのかなと思います。再来週にパラ リンピックの火を起こすという採火式を実施するのですが,その事業に県立芦屋高校,クラーク 記念国際高校,芦屋大学など各校の学生さんがボランティアとして参加してくださいます。我々 も学生さんのお力をいただいて様々な事業を実施しておりますので,このあたりは市民活動セン ターさんにもご協力をいただきながら周知してまいりたいと思います。ありがとうございます。 (木下会長)  ありがとうございます。谷委員,お願いします。 (谷委員)  応募方法ですが,郵送,ファクス,あと電子メールという形なのですが,ホームページにも掲 載されるということなので,ウェブで参加できればいいのではないかと思いました。 (事務局 柏原)  たぶん可能だと思います。簡単に応募できるということも,応募数につながっていくと思いま すので,検討させていただきます。ありがとうございます。 (木下会長)  他にはいかがでしょうか。森川副会長,お願いします。 (森川副会長)  この資料4の通称名の募集の対象者ですが,市民と在勤者となっているのですけど,この範囲 が差別解消条例だと,「市民は市内に居住し,通勤し,もしくは通学する者」と規定されていま す。事業者の方は,市内において事業活動を行うもの規定されているのですけれど,条例の対象 になる方は,公募の対象としておかしくないのかなと思いますがいかがでしょうか。 (事務局 柏原)  ありがとうございます。ご指摘のとおり,条例で規定する対象者と同じとするべきだと思いま す。資料では,ざっくりした書き方をしてしまい大変失礼いたしました。そこにつきましては, 対象者は条例とイコールと考えておりますので,そのあたりはきちんと記載をさせていただきま す。ありがとうございます。 (木下会長)  ありがとうございます。よろしくお願いします。   (3)事案報告について   ※審議内容については非公開 (4)その他    事務局より,その他について説明   (事務局 柏原)  お配りをさせていただいているカラーのA3の資料につきましては,現在開催しておりますデ ジタルスタンプラリーについてです。コロナ禍でも実施できる方法といたしまして,今回はYo uTubeで市内15施設の様子をみていただくことにいたしました。全てQRコードを付与し ておりますので,そこから動画を見ることができます。  本事業も多くの関係機関等にご協力をいただいて実施をすることができました。大変有難く思 っております。皆様にも是非ご視聴いただきたいと思います。  次に,ご存知の方もおられると思いますが,令和3年6月に障害者差別解消法の改正がござい ました。令和3年6月4日に公布をされまして,公布の日から起算をして3年を超えない範囲に おいて,政令で定める日から施行をされるということが決まっております。  本市におきましても,この改正により,今後,条例の改正が必要となります。合理的配慮につ きまして,行政機関は法的義務で,事業者については努力規定であったものが,事業者も法的義 務として課せられることになりました。基本方針が来年度の夏ごろを目途に改定されるとお伺い をしておりますので,その内容及び国の動向等を注視しながら本市の条例改正も行っていくこと になろうかと思います。この件につきましては,来年度以降の協議会で,委員の皆さんのご意見 も賜りながら進めていきたいと思いますので,引き続きよろしくお願いいたします。  次回,第2回の協議会開催日程ですが,本日の議案の二つ目について,この協議会の場で決定 させていただきたく,その選考委員会の開催を11月上旬を考えております。どうぞよろしくお 願いいたします。事務局からは以上です。 (木下会長)  ありがとうございました。  では最後に,森川副会長よろしくお願いいたします。 (森川副会長)  皆様,本日はお疲れさまでございました。初めてのZoom会議ということで,慣れておられ ない方もいらっしゃって,皆さんからご発言いただけるのか心配な点もございましたが,活発に ご意見をいただきましてよかったのではないかと思います。  やはり,周知啓発という点が,それぞれのテーマに通じる課題なのかなという印象をもちまし た。差別解消条例が今年1月に施行されましたが,これからだと思います。協議会全体でよりよ い芦屋市にしていけたらと思っておりますので,よろしくお願いいたします。どうもありがとう ございました。 (木下会長)  本日は,ありがとうございました。  これをもちまして,令和3年度第1回芦屋市障がい者差別解消支援地域協議会を終了させていただきます。 以 上