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更新日:2022年4月4日

洪水防災情報マップに関するQ&A

 近年、全国各地で甚大な洪水被害が頻発していることを踏まえ、洪水氾濫による人的被害の軽減を図ること等を目的として、水防法の一部が改正され、平成27年7月に施行されました。

これまでの水防法では、洪水浸水想定区域は「計画規模の降雨(河川整備の目標降雨)」により公表することとされていましたが、今回の法改正では「施設では防ぎきれない大洪水は発生するもの」との考えに立ち、避難行動などのソフト対策を推進するため、新たに「想定し得る最大規模の降雨」により「洪水浸水想定区域」(想定最大の浸想区域)と「浸水継続時間」、「家屋倒壊等氾濫想定区域」が兵庫県より公表されました。

芦屋川、宮川、堀切川、夙川においては、河川整備の目標とする降雨(「計画規模降雨」)の洪水による芦屋市内への浸水は想定されておりません。しかし、この度の公表により、「想定最大規模降雨」の洪水による浸水想定がなされたことからも浸水の可能性を知り、大雨や台風等に対する日常的な備えや避難に役立てていただくため、令和3年に芦屋市洪水防災情報マップを作成いたしました。

分かりにくい点などは、補足事項として以下のQ&Aも参考に"いざという時"に命を守る準備をお願いいたします。

1 基本的事項

Q1. 芦屋市洪水防災情報マップは何を示しているのでしょうか。

A1. 想定最大規模降雨による洪水が発生した場合の「1)浸水する範囲と深さ」や「2)洪水時に河岸が削られることにより、家屋の倒壊の恐れのある区域」を示しています。また、市ホームページでは、「3)浸水が継続する時間と区域」のマップも含めて、河川ごと1)~3)のパターン別にマップを公開しています。

Q2. 芦屋市洪水防災情報マップと、兵庫県の洪水浸水想定区域図との違いは何ですか。

A2. 浸水想定区域図に避難に役立つ情報を加えたものが芦屋市洪水防災情報マップです。浸水想定区域図は防災情報マップのベースとなる図で、兵庫県が作成したものです。

Q3. 本市に影響のある河川は、芦屋川、宮川だけではないのでしょうか。

A3. 本市域内に対して、想定最大規模降雨による洪水の場合、芦屋川、宮川、夙川、堀切川の計4河川からの浸水被害が想定されています。
なお、芦屋市洪水防災情報マップには、芦屋川、宮川、夙川、堀切川の浸水想定区域を重ね合わせており、各河川の浸水の地点が重なる部分は、4つの河川の浸水を比較して深い数値にて掲載しています。(次のようなイメージ)

重ね合わせイメージ

 Q4. 本市に影響する4河川すべて、水防法に基づく指定なのでしょうか。

A4. 4河川すべて水防法に基づく指定です。洪水浸水想定区域図作成当時(令和元年8月時点)は芦屋川、夙川が水防法に基づく指定で、宮川、堀切川が兵庫県総合治水条例に基づく指定でしたが,令和4年3月31日に宮川、堀切川も水防法(令和3年7月改正)に基づく指定となりました。

【改正概要】
洪水予報河川又は水位周知河川に加え、一級河川及び二級河川(洪水による災害の発生を警戒すべきものとして国土交通省令で定める基準に該当する河川(住宅等の防護対象のある河川))について、洪水浸水想定区域の指定対象に追加
※ 洪水予報河川:流域が大きい河川で、洪水により重大又は相当な被害を生ずるおそれがある河川として、国又は県が指定した河川で、洪水のおそれのあるときは、水位又は流量を示した洪水予報を発表します。
※ 水位周知河川:洪水予報河川以外の河川のうち、洪水により重大又は相当な損害を生ずるおそれがあるものとして、国又は県が指定した河川で、洪水特別警戒水位を定め、この水位に達したときは、その旨を水位又は流量を示して通知・周知します。

Q5. 想定最大規模降雨とはどのようなものでしょうか。

A5. 「想定最大規模降雨」は、当該河川に過去に降った雨だけでなく、近隣の河川に降った雨が、当該河川でも同じように発生するという考えに基づき、国において、日本を降雨の特性が似ている15 の地域に分け、それぞれの地域において過去に観測された最大の降雨量により設定されています。

Q6. 想定最大規模降雨はどのように算定したのですか。

A6. 近畿地区(本市に影響する河川は、15の地域区分のうち下表の近畿地区を適用しています。)で過去に観測された降雨量を基に、降雨継続時間別、面積別に最大となる降雨量が設定されています。各河川の想定最大規模の降雨量は、この近畿地区としての最大降雨量を基に、河川の流域面積別に定められています。具体的には、芦屋川、宮川、堀切川、夙川ともに、817mm/12hrが当該雨量となります。

地区

Q7. 817mm/12hrの雨量のイメージがつきません。

A7. 参考ですが、関東・東北地方を中心に甚大な被害をもたらした令和元年度の台風19号では、神奈川県の箱根町で729.5mm/12hr、宮城県丸森町で517.5mm/12hrを記録しました。また、九州を中心に被害の大きかった令和2年度の7月豪雨で被害があった球磨川(横石地点)では361mm/12hrでした。また、このとき熊本県水俣市で降った415mm/12hrが最も多い降水量でした。

Q8. 計画規模降雨とはどのようなものですか?

A8. 「計画規模降雨」とは「河川整備の目標とする降雨」のことで、河川の流域の大きさや災害の発生の状況などを考慮して、定めるものとされています。例えば、本市に影響する4河川は1/100 年確率規模とされています。
なお、本市では、計画規模降雨での洪水浸水想定はありません。(計画規模では、芦屋川や宮川での洪水による浸水は発生しない想定となっています。)

Q9. 本市に影響する4河川のそれぞれの想定はどういったものでしょうか。

A9. 下表のとおりです。なお、いずれも計画規模降雨は1/100年確率規模です。

表1

Q10. 夙川だけ洪水が発生した場合、本市にも浸水が発生するが、このときは河川水位レベルに応じた避難情報は発令しないのでしょうか。

A10. 夙川の河川水位レベルは次のとおりです。
夙川に洪水の危険性がある場合は、周辺に位置する芦屋川も危険な状態である可能性が非常に高いと考えられるため、夙川が避難判断水位及び氾濫危険水位に達した際も芦屋川の場合と同じエリアに避難情報を発令することを検討しています。なお、こういったことからも、全戸配布の洪水情報マップは、4河川の重ね合わせマップとしています。

表2

Q11. 宮川で洪水が発生しそうな場合は、河川水位レベルに応じた避難情報は発令しないのでしょうか。

A11. 宮川は水位周知河川ではないため、河川水位レベルの設定に応じた避難発令は行ないません。また、宮川で洪水の危険性がある場合は、周辺の河川である芦屋川でも同様の危険性が高まっている状態と考え、原則、芦屋川の情報を基に、避難発令を行ないます。

Q12. 4河川の重ね合わせの芦屋市洪水防災情報マップを作成しているが、4河川で同時に洪水が発生することはあり得るのでしょうか。

A12. 4河川ともに同じ降雨条件で設定されており、同時発生する可能性はあり得ます。
ただし、現実には限られた区域での浸水となる場合もありますが、いざという時のため、命を守るために最悪の想定をしておくことが重要です。例えば、他3河川の浸水想定による影響を加味しないで芦屋川だけの洪水浸水想定区域を基に、避難計画を立てた場合、宮川からの浸水により想定していた避難路が使用できない等の想定外が発生する可能性があります。

Q13. 芦屋市洪水防災情報マップで無着色の箇所は安全なのですか?

マップ上で無着色の箇所においても浸水が発生する場合があるため、必ずしも安全であるとは限りません。自宅が浸水想定区域外であっても、災害リスクを理解しておくようにしましょう。

Q14. 浸水継続時間とはどのようなものですか?

A14. 浸水継続時間は、洪水時に避難が困難となる一定の浸水深(0.5m)を上回る時間の目安を示すものです。浸水継続時間が長い地域では、仮に屋内安全確保により身体・生命を守れたとしても、その後の長期間の浸水により生活再開等に支障が出る恐れがあることから、立ち退き避難の要否の判断に有用な情報となります。

Q15. 家屋倒壊等氾濫想定区域とはどのようなものですか?

A15. 家屋倒壊等氾濫想定区域は、洪水時に家屋が流出・倒壊等のおそれがある範囲を示すもので、洪水時における屋内安全確保の適否の判断等に有効な情報となるものです。 当該区域は、氾濫流によるもの及び洪水時の河岸侵食によるものそれぞれにおいて設定・表示することとされています。氾濫流による当該区域は、想定最大規模降雨が発生し、近くの堤防が決壊等した場合の流体力により、現行の建築基準に適合する一般的な建築物が倒壊・流出する等の危険性が高い区域を設定しています。
河岸侵食による当該区域は、全国の河岸侵食事例から河道断面と侵食幅の関係が「洪水浸水想定区域図作成マニュアル(第4版)」で整理されており、河川の縦横断図から対象断面の河床勾配、川幅、水深、河岸高を読み取り、河岸侵食幅を設定しています。
なお、本市には、氾濫流による当該区域はありません。

Q16. 川の防災情報には、水防団待機水位というものが記載されていますが、これは何でしょうか。

A16. 水防団が水防活動の準備を始める目安となる水位です。

Q17. 水防団とは何ですか。

A17. 消防本部や消防団、市職員等です。

Q18. 今回の浸水区域等により土地利用上の規制や建築の制限などはあるのですか?

A18. 今回公表した洪水浸水想定区域図や芦屋市洪水防災情報マップは、洪水時の円滑かつ迅速な避難を確保すること等を目的に、想定し得る最大規模の降雨による浸水区域や浸水深のほか、家屋に留まることの要否の判断等に資するよう、浸水継続時間や家屋の倒壊・流失をもたらすような河岸浸食が発生するおそれがある区域等の情報を提供するものであり、新たな規制や制限が伴うものではありません。

Q19. 現実に芦屋市洪水防災情報マップのような被害が発生するのですか?

A19. 芦屋市洪水防災情報マップに記載の洪水浸水想定区域は、浸水のおそれのある全ての区域を示すという趣旨から、河川の堤防が破堤する可能性のある地点ごとに氾濫解析を行ない、浸水区域と水深を求めます。これらを重ね合わせ、最も深い水深を抽出した結果が洪水浸水想定区域となっています。

イメージ

現実には、それらのうちの限られた箇所だけが破堤し、破堤点に応じた限られた区域での浸水となる場合も考えられます。

Q20. 今後、「芦屋市津波・土砂災害防災情報マップ」のように定期的な配布は行なうのでしょうか。

A20. 兵庫県より洪水浸水想定区域図の見直し等が行われた場合については、配布を検討しますが、毎年の更新及び配布は予定しておりません。

2 避難について

Q21. 今回公表の洪水浸水想定区域図・洪水防災情報マップをどのように活用して、具体的な避難行動を準備すれば良いのでしょうか。

A21. 洪水防災情報マップに掲載の避難行動確認フローで、避難の方法を確認してください。

フロー

Q22. 津波一時避難施設は洪水の時でも利用できるのでしょうか。

A22. 命を守るためにご利用いただけます。ただし、津波一時避難施設を利用する状況というのは、洪水の危険が間近に差し迫っている状況ですので、できる限り早めの避難行動を心がけてください。

Q23. 河岸浸食の区域内に自宅があるが、浸水区域ではなく、RC造のマンションです。避難しなくていいのでしょうか。

A23. 河岸浸食の区域内は、立ち退き避難の必要があります。河岸浸食とは、河岸が削られることにより家屋が倒壊するため、木造や鉄骨鉄筋造であることは関係ありません。

Q24. 3m~5mの浸水エリアでマンションに住んでいるが、避難はしなくていいのでしょうか。

A24. お住まいの階が2階以下であれば、立ち退き避難の必要があります。ただし、3階以上であっても立ち退き避難をしないためには、「洪水により家屋が倒壊または崩落してしまうおそれのある区域の外側である」、「水が達するところより高い場所にとどまれる」、「浸水しても水が引くまで過ごすことができる、水、食料などの備えが十分にある」ことが必要です。詳しくは洪水防災情報マップに掲載の避難行動確認フローで、ご確認ください。

Q25. 浸水継続時間が12時間以上1日未満の区域だが、自宅はマンションの高層階のため、避難はしなくてもいいのでしょうか。

A25. 河岸浸食の範囲外で、浸水しても水が引くまでの間、生活できる食料や水、簡易トイレや停電への備えなどがあれば立ち退き避難をせず、屋内での安全確保も可能です。

Q26. 実際の災害時に想定最大規模降雨かどうかの判断ができません。

A26. 現状では明確な基準はありませんが、災害時に市から避難発令が出された区域にお住まいの方は、想定最大規模降雨に関わらず、災害による被害が生じる危険がありますので、避難行動を開始してください。

3 対策について

Q27. 今後、浸水をなくすための河川改修を進めるのですか?

A27. 今回の想定最大規模降雨による洪水浸水想定区域等は、ハード対策では守りきれない事態を想定しています。災害リスクを把握することで、避難行動などのソフト対策を推進することを目的としており、想定最大規模降雨に対応した河川改修を行なうものではありません。

お問い合わせ

都市政策部都市基盤室防災安全課地域防災係

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