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更新日:2025年6月9日
令和7年(2025年)5月、兵庫県内で麻しん(はしか)の感染事例が報告されています。
麻しん発生地域での滞在歴や麻しん患者との接触歴があり、発熱・発しん等の麻しんを疑う症状が現れた場合は、事前に医療機関に電話し、麻しん疑いがあることを伝え、指示にしたがって受診してください。また、受診の際は、周囲に感染を広げないよう、マスクを着用し、公共交通機関の利用は控えましょう。
麻しんについて(兵庫県ホームページ)(外部サイトへリンク)(別ウィンドウが開きます)
麻しん発生動向調査(国立健康危機管理研究機構感染症情報提供サイト)(外部サイトへリンク)(別ウィンドウが開きます)
麻しんは、感染力がきわめて強い感染症で、麻しんウィルスに感染することで発熱、咳、鼻水、眼の充血、発疹といった症状が出る感染症の一つです。免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症し、一度感染して発症すると一生免疫が持続すると言われています。
10~12日間の潜伏期間の後に、カタル期(風邪様症状が現れる)、次いで発しん期が現れます。
通常は1週間から10日前後で回復しますが、合併症として肺炎や脳炎を発症して重症化する場合があり、患者1,000人に1人の割合で脳炎が発症すると言われています。治療は症状を和らげる対症療法になります。
麻しんは、空気感染(飛沫核感染)が主な感染経路です。麻しん患者が咳やくしゃみをすると、周囲に麻しんウイルスを含んだしぶきが飛び散り、しぶきが乾燥してウイルスがしばらく空気中を漂います。このウイルスを含んだ空気を吸った人たちに感染する恐れがあります。その他に飛沫感染、接触感染もあります。
麻しんは感染力が強く、空気感染もするので、手洗い、マスクでは十分な効果が得られません。
麻しんの予防にはワクチン接種が最も有効です。
1回の予防接種で95%程度の方が免疫を獲得できると言われていますが、1回で免疫がつかない場合、予防接種後自然に抗体価(免疫力)が下がる場合もあるため、予防には2回の予防接種が重要となります。定期接種の対象者だけではなく、医療・教育関係者や海外渡航を計画している成人も、麻しんの罹患歴がなく、2回の予防接種歴が明らかでない場合は予防接種を検討してください。抗体陽性の成人に麻しんワクチンを接種しても特に問題はないとされています。
麻しん患者に接触した場合、72時間以内に麻しんワクチン及び麻しん風しん混合(MR)ワクチンを接種をすることで、麻しんの発症を予防できる可能性があります。下記の定期予防接種対象者以外は、任意接種となり、全額自己負担となります。接種を希望されるかたや抗体検査を希望されるかたは、お近くの医療機関へお問い合わせください。
麻しん風しん混合(MR)ワクチンの定期予防接種対象者で未接種の人はできるだけ早めに受けましょう。(定期予防接種は無料で接種できます)
1期:生後12か月~24か月に至るまで
2期:小学校入学前1年間(令和7年度対象者:平成31年4月2日~令和2年4月1日生まれ)
令和6年度に麻しん風しん混合(MR)ワクチンの定期接種の対象で、麻しん風しん混合ワクチンの偏在等に伴い、定期接種を受けられなかった方については、令和9年3月31日まで定期接種として接種が可能です。接種希望者は、事前にこども家庭・保健センターへ電話(0797-31-0655)での申請が必要です。
令和6年度まで実施していた風しん第5期の対象者(昭和37年4月2日~昭和54年4月1日生まれの男性)で、令和6年度末までに抗体検査を実施した結果、風しんの抗体が不十分な方も申請が可能です。
詳しくは下記をご確認ください。
麻しん及び風しんの定期の予防接種期間の延長について(別ウィンドウが開きます)
海外では麻しんが流行している国があります。東南アジア、欧州等麻しんの流行国へ渡航される際は、麻しんの免疫があるか確認しましょう(罹患歴・予防接種歴)。また渡航先だけでなく空港でも、いろいろな国の人と接する機会がありますので、注意が必要です。
海外渡航前の必要な予防接種に関してはFORTH(厚生労働省検疫所ホームページ)をご確認ください。FORTH(厚生労働省検疫所ホームページ)(外部サイトへリンク)(別ウィンドウが開きます)
麻しんについての詳しい情報は、次をご参照ください。