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更新日:2023年6月30日
夏の暑い時期に気になるのが「熱中症」です。
梅雨の合間の突然気温が上昇した日や湿度の高い蒸し暑い日が発生する6月頃から、
熱中症による救急搬送が多くなります。
新型コロナウイルスの影響により、マスクの着用や自宅で過ごすことが多い生活となっています。
感染予防に配慮し、熱中症予防対策をしましょう。
そして、あまり知られていませんが、気温が暑くなる前に熱中症対策ができます。
それは「暑熱順化」です。
消防士は「暑熱順化トレーニング」を春先から行い、夏の猛暑に備えます。
普段の生活を少し改善することで暑熱順化ができます。
暑熱順化とは体が暑さになれることです。
暑い日が続くと次第にからだは暑さに慣れてきます。そうすると、からだは暑さに強くなります。
暑熱順化をすることで熱中症になりにくくなります。
人は体を動かすことで体内で熱が作られて体温が上昇します。
体温が上がった時は汗をかくことで、体にたまった熱を下げようとして体の温度調整を行います。
この温度調整がうまくできなくなると、体に熱がたまったままになり熱中症が引き起こされます。
暑熱順化していない身体
・皮膚の血管が開かない
・汗が少なく、蒸発しにくい
・塩分を失いやすい
・水分を補給しても回復しない
暑熱順化した身体
・皮膚の血管が開く
・汗が多く、蒸発しやすい
・塩分を失いにくい
・水分補給で回復しやすい
日常生活の中で運動や入浴をし、汗をかき、からだを暑さに慣れさせましょう。
個人差もありますが暑熱順化には、数日から2週間程度かかります。
熱くなる前から暑熱順化のための動きや活動を始め、暑さに備えましょう。
帰宅時に1駅分歩く、階段を使用するなど汗をかきましょう。
①ウォーキングの場合は1回30分
②ジョギングの場合は1回15分
③週5日はしましょう。
通勤や買い物など、自転車を使い汗をかきましょう。
①1回30分
②週3回はしましょう
室内では筋トレやストレッチで汗をかきましょう。
①1回30分
②週5回~毎日しましょう。
お風呂はシャワーだけで済ませず、お風呂のお湯につかり汗をかきましょう。
①お湯の温度が高めな場合は、お湯につかる時間は短くても大丈夫!
②お湯の温度が低めな場合は、お湯につかる時間を少し長くしましょう。
③目安として入浴の頻度は2日に1回程度にしましょう。
夏の暑い時期以外にも熱中症のリスクは潜んでいます。
学校行事や習い事などの時にも暑さ対策を行いましょう。
暑さに対して気がゆるみそうな「梅雨の晴れ間」「梅雨明け」「お盆明け」「運動会シーズン」は特に注意が必要です。
完全防火着装によるランニング&階段の上り下り
トレーニング中やトレーニングの後には水分補給を忘れないように!
暑熱順化を行い夏の暑さを乗り切ろう!!
最後にご自身が行っている暑熱順化を点数化してみましょう!!
1 入浴(シャワーだけでなく、湯船に入るもの) 点数
□ 2日に1回以上入浴している 3
□ 週に3日入浴している 2
□ 週に1,2日入浴している 1
□ 入浴することはほとんどない 0
2 運動(汗をかく程度のもの) 点数
□ 週に5日以上している 3
□ 週に3,4日している 2
□ 週に1,2日程度している 1
□ 運動はほとんどしていない 0
3 その他の汗をかく行動
(運動・入浴以外の外出など) 点数
□ 週5日以上あった 3
□ 週3,4日以上あった 2
□ 週1,2日以上あった 1
□ 汗をかく機会がほとんどなかった 0
1~3すべての点数を合計して
7~9点 … 暑熱順化できているかも。
でも熱中症対策は忘れずに!
4~6点 … 複数の習慣で汗をかくことができています。
継続が大切!
3点 … 汗をかくことを習慣づけ、
暑熱順化していきましょう。
1~2点 … からだが暑さに慣れていないかも。
熱中症に注意!
0点 … からだが暑さに慣れていない状態。
熱くなる前に暑熱順化を!