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更新日:2023年9月19日
ハンセン病は、病原である「らい菌」という細菌による感染症ですが、感染力や発病力は非常に弱く、日常生活で感染する可能性はほとんどありません。万一発病しても早期治療によって後遺症は残りません。しかし、かつて国による隔離政策によって人々に誤った認識を与え、今なお病気や感染者に対する偏見や差別意識が残っています。国は平成20(2008)年に「ハンセン病問題の解決の促進に関する法律」(ハンセン病問題基本法)を制定し、差別や偏見の解消に取り組んでいます。感染者及びその家族や周囲の人に対する差別や偏見をなくすためには、ハンセン病に関する正しい知識の普及・浸透によって一人ひとりの冷静な行動を促すことが重要です。
ひょうご・ヒューマンフェスティバル2023inあしや(同時開催)日々の生活と人権を考える集い2023における人権啓発・推進イベントで上映しました。ご観覧ありがとうございました。
1907年公布の「癩予防ニ関スル件」に基づいて、1909年に現在の大阪市西淀川区に開設された第3区連合府県立「外島保養院」は、1934年に室戸台風で壊滅した後、なぜ1938年に岡山県の長島に「光明園」として再興されたのでしょうか。その歴史をたどると、ハンセン病療養所の建設を認めず自分たちの住んでいる地域からハンセン病患者を追い出すという差別と排除の歴史が浮かび上がってきます。室戸台風の惨事を体験した外島保養院入所者の証言は、起こるべくして起こった人災であったことを伝える貴重な記録です。
ご観覧ありがとうございました。