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更新日:2025年10月7日
プレコンセプションケアとは、「妊娠前の健康管理」という意味です。詳細につきましてはリンク先をご覧ください。
妊娠の希望にかかわらず、妊娠前からの健康管理はすべての方に必要です。
食事面ではどのようなことに気をつけたら良いのでしょうか。
芦屋市では兵庫県と比較して痩せの女性が多いことをご存知でしょうか?


(第4次芦屋市健康増進・食育推進計画策定に係るアンケート調査結果報告書及び
令和3年度ひょうご栄養・食生活実態調査結果より一部改編)
芦屋市の20代には18歳・19歳を含む
痩せの方は食事量の中でも特に主食のごはんや主菜のおかずの量が不足している可能性があります。
痩せていて食事量が少ない場合、
この低体重で生まれた赤ちゃんは、将来、糖尿病や高血圧などの生活習慣病になるリスクが高くなるということがわかっています。
まず今できる健康管理として、お母さん、お父さんが自分に必要な食事量を知り、食べることをおすすめします。
そうすることでご自身の健康はもちろん、赤ちゃんを望む方は赤ちゃんの将来の健康にもつながります。
また、生まれてきた赤ちゃんの食事量を考えるときにもお母さんやお父さんの食事量を基準とすることが考えられます。是非、今のご自身の食事量を確認してみましょう。
自分の食事の適量を知る方法として、わかりやすく使いやすいのは"食事バランスガイド"です。
食事バランスガイドとは、1日に「何を」「どれだけ」食べたら良いかがわかる食事量の目安です。「主食」「副菜」「主菜」「牛乳・乳製品」「果物」の5グループの料理や食品を組み合わせて摂れるよう、コマに例えてそれぞれの適量をイラストでわかりやすく示しています。
それぞれのグループをどれだけ食べたらいいかの量は、1つ、2つ…と「つ(SV)」で数えます。



食事バランスが
良いと、
食事バランスが悪いと。。。
その他にも、妊娠前から知ってほしい食事のポイントについてまとめている「妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針」も是非ご覧ください。
妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針(国立健康・栄養研究所)(外部サイトへリンク)(別ウィンドウが開きます)
日本人女性にとって摂取量が不足しがちなビタミンとして、葉酸が挙げられます。
葉酸は、胎児の先天異常である神経管閉鎖障害の予防のため、妊娠前から十分に摂取していることが大切です。
多くの場合、妊娠を知るのは神経管ができる時期よりも遅いため、妊娠に気づく前の段階から葉酸を十分に摂取していることが大切です。この時期に葉酸のサプリメントを摂取することにより、神経管閉鎖障害のリスクが低減することが数多くの研究で明らかになっています。
神経管閉鎖障害を予防するためには、通常の食事に加えて、サプリメントや食品中に強化される葉酸として400μg/日摂取することが望まれると日本人の食事摂取基準で示されています。
女性の葉酸摂取の推奨量
| 15歳以上 | 妊娠計画中・妊娠の可能性あり | 妊娠初期 | 妊娠中期・後期 | 授乳期 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 食事性葉酸(食事に含まれる葉酸) (μg/日) |
240 | 240 | 240 | 480 | 340 |
| 狭義の葉酸(サプリメントや食品に 強化されたもの)(μg/日) |
- | 400 | 400 | - | - |
資料:日本人の食事摂取基準(2025年版)
ただし、たくさん摂れば良いというものではありません。過剰摂取により、健康障害を引き起こす可能性がありますので、サプリメントや強化食品から30~64歳は1,000μg/日、その他の年齢区分では900μg/日を超える葉酸を摂取すべきではありません。
また、神経管閉鎖障害は葉酸不足だけが原因で起こるものではありません。葉酸のサプリメントを摂取しただけで、必ず予防できるというわけではありません。さらに、サプリメントを摂取したからといって、野菜などの食事性葉酸を含む食品を摂取しなくてもよいということではありません。
以下の表を参考に、食事からの葉酸摂取もこころがけましょう。
葉酸を多く含む植物性食品
| 食品名 | 1食あたりの重量(g) | 1食あたりの葉酸量(㎍) |
|---|---|---|
| なばな(菜の花・ゆで) | 80 | 192 |
| グリーンアスパラガス(ゆで) | 100 | 180 |
| からしな | 50 | 155 |
| さつまいも(皮むき、蒸し) | 200 | 100 |
| ほうれん草(ゆで) | 80 | 88 |
| えだまめ(ゆで) | 30 | 78 |
| いちご | 80 | 72 |
| はくさい | 100 | 61 |
| しゅんぎく(ゆで) | 60 | 60 |
妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針~妊娠前から、健康な体づくりを~解説要領(厚生労働省)より一部改変
芦屋市こども家庭・保健センターではご自身の食事量やバランスについて相談できる栄養相談を実施しています。妊娠中の方も妊娠を考えている方も、まずは今の自分の食事について相談するところからはじめてみませんか。ご自身の食事量やバランスについて食事診断ソフトを活用した、食事診断もできます。
妊娠中と産後の食事について(こども家庭庁)(外部サイトへリンク)(別ウィンドウが開きます)