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更新日:2025年3月26日
令和6年12月26日に総務省から令和6年の地方公務員給与実態調査の結果が公表され、本市のラスパイレス指数(令和6年4月1日)は103.5(前年比+2.0ポイント)で全国1位となっています。
令和6年地方公務員給与実態調査の結果(PDF:2,449KB)(別ウィンドウが開きます)
ラスパイレス指数の詳しい説明については下記リンク先「ラスパイレス指数とは」をご参照ください。
主に以下の3つの要因によりラスパイレス指数が高くなっています。
令和6年4月1日に、行政職に適用する給料表について、これまで市が独自に設けていた5級制の給料表を国家公務員行政職俸給表(一)の1級から8級までの俸給表に準じた給料表に改めました。
国の俸給表に準拠した給料表に切り替えた背景としては、これまでの給料表は年功的要素が強く、職務に応じた給料表になっていない部分があることがラスパイレス指数を引き上げる要因となっており、この課題を解消すること、また、地方公務員の給与決定原則である「職務給の原則(地方公務員の給与は、その職務と責任に応ずるものでなければならない)」を踏まえ、切り替える必要があったことによるものです。
なお、給料表が5級制から8級制に切り替わることに伴い、以下の表のとおり主任や課長補佐など新たな職務を創設しており、今回その職務を担う若年・中間層の昇任・昇格者が一時的に増加しています。昇任・昇格をした場合、その職務と職責に応じた給料水準に引き上がることから、ラスパイレス指数を引き上げる要因となっています。
5級制(主な職務) | 8級制(主な職務) |
---|---|
5級(部長) | 8級(部長) |
- | 7級(室長) |
4級(室長・課長) | 6級(課長) |
- | 5級(課長補佐) |
- | 4級(係長) |
3級(主に係長) | 3級(主任) |
2級 | 2級 |
1級 | 1級 |
本市では、阪神・淡路大震災後に職員の採用を抑制していたため、団塊の世代の職員の定年退職に伴い、若い職員を管理職に登用する必要が生じています。そのため、同じ経験年数の国家公務員と本市の職員を比較すると、早い段階で管理職に昇任している分、本市の給料月額の方が高くなることから、ラスパイレス指数を引き上げる要因となっています。
なお、阪神・淡路大震災の復興財源を確保するために、新規採用者数の抑制や欠員不補充などの職員数の削減を行ない、総人件費の削減に取り組んできました。その結果、本市のラスパイレス指数の算出対象となる一般行政職員数はピーク時の平成7年4月1日の502人から平成27年には341人まで減少し、令和6年4月1日では390人(平成7年比▲22.3%)となっています。
ラスパイレス指数の算出対象となる一般行政職員数の推移(各年4月1日現在)
年度 |
平成7年 |
平成31年 |
令和2年 |
令和3年 |
令和4年 |
令和5年 |
令和6年 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
職員数 |
502 |
385 |
389 |
389 |
391 |
386 | 390 |
ラスパイレス指数の算出対象となる一般行政職員数在職年数区分別職員数の推移(各年4月1日現在)
年数区分 |
5年 未満 |
5年以上 10年未満 |
10年以上 15年未満 |
15年以上 20年未満 |
20年以上 25年未満 |
25年以上 30年未満 |
30年以上 35年未満 |
35年 以上 |
計 |
10年 以上の 職員数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
平成15年 |
31 | 29 | 40 | 36 | 21 | 65 | 115 | 51 | 388 | 328 |
平成20年 |
14 | 35 | 33 | 39 | 33 | 24 | 54 | 90 | 322 | 273 |
平成25年 |
77 | 39 | 36 | 32 | 40 | 28 | 21 | 49 | 322 | 206 |
平成30年 |
62 | 109 | 50 | 44 | 35 | 35 | 28 | 16 | 379 | 208 |
令和6年 |
36 | 75 | 101 | 69 | 30 | 35 | 34 | 10 | 390 | 279 |
国家公務員では高校卒業の職員が課長職以上になることは稀ですが、本市では高校・短大卒の職員であっても職務遂行能力に応じて部長・室長・課長に昇任しています。そのため、高校・短大卒の職員に係るラスパイレス指数が国よりも高い水準となっており、指数全体を引き上げる要因となっています。
これまで、職員給与については、手当の廃止・変更、昇給の抑制など、給与制度を見直してきました。
しかしながら、これまでの取組だけではラスパイレス指数の漸減に時間を要すると判断し、上記のとおり国家公務員の給料表に準じた給料表に切替えました。
なお、切替えに伴いラスパイレス指数が一時的に引き上がる見込みのため、令和7年度まで給料月額の減額措置を実施しています。
対象者 |
令和3年度 |
令和4年度 |
令和5年度 | 令和6年度 | 令和7年度 |
---|---|---|---|---|---|
部長級 |
給料月額の5%を減額 |
給料月額の4%を減額 |
給料月額の4%を減額 |
給料月額の4%を減額 | 給料月額の3%を減額 |
室長級(令和5年度に新設) |
ー | ー | 給料月額の3%を減額 | 給料月額の3%を減額 | 給料月額の2%を減額 |
課長級 |
給料月額の3%を減額 |
給料月額の2%を減額 |
給料月額の2%を減額 |
給料月額の2%を減額 | 給料月額の1%を減額 |
引き続き職員の適正な給与水準の確保に努めていきます。
関連リンク