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更新日:2024年7月18日
AEDは「Automated External Defibrillator」の略称です。日本語では「自動体外式除細動器」といいます。
突然、元気だった人が心疾患(特に心筋梗塞)等で倒れ心臓が止まった場合、直後の心臓のリズムは、ほとんどが心室細動と呼ばれる種類のものです。この時、心臓の筋肉はこまめにブルブルと震え、全身に血液を送り出すポンプの役目を果たせない状態になり、そのまま放置すると死に至ります。
このような心臓のリズムの時に電気ショックを与え、正常な状態にさせることができる医療機器をAED(自動体外式除細動器)といいます。
平成16年7月から一般の人でもAEDを用いて電気ショックを行なうことが認められ、多くの人が集まる場所に設置されています。
AEDは、医療従事者が使用するものと違い、安全で簡単に使用できるように改良されたものです。
もちろん、AEDが近くにない場合やAEDを用いた電気ショックの適応とならない場合にかかわらず、人工呼吸や胸骨圧迫などの心肺蘇生を行なうことは、とても大切です。
令和元年5月に、京都大学などの研究チームが公表した調査結果では、学校構内で心停止に至った小中高生へのAEDの使用において男女差があることが指摘されています。研究チームによると、女性の服を脱がせることへの抵抗感から、AEDの使用率に男女差が生じているのではないかと分析されました。
AEDを使用する場面での救命活動は1分1秒を争います。一瞬の迷いやためらいが傷病者の予後を左右してしまいます。
AEDを使用する際、素肌に直接AEDのパッドを装着できれば衣類(下着を含む)をすべて脱がせる必要はありません。しかし、脱衣することなくパッドを装着する作業は難しく慣れを必要とするため、衣類をはさみで裁断しパッドを装着することを勧めています。その際上記の課題に直面してしまうため、少しでもAEDの使用率が上がるような方法をご紹介します。
<着衣した状態でパッドを貼り付ける方法>
画像提供:東京都多摩府中保健所
<三角巾を用いた方法>
衣類を裁断し、1)AEDのパッドを装着 2)三角巾を胸部に被せます。(下記写真参照)
1) 2)
現在、24時間営業のコンビニエンスストア(AED設置一覧表に記載の店舗)に協力してもらい、AEDを設置しています。
AED設置のコンビニエンスストアには、写真のようにAEDとオレンジ色の三角巾をセットで設置し、傷病者のプライバシーを守るための取り組みを実施しています。
もしも倒れている人を見つけたら積極的にAEDを活用し、救命活動を行ってください。