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更新日:2023年1月10日
潜水隊は、令和3年4月1日をもって新たに発足した芦屋市消防本部で最も新しい部隊です。
芦屋市は南が大阪湾に面しており、市内にはカヌーなどの競技会の会場となるキャナルパーク(水路)やヨットハーバーをはじめ、潮芦屋ビーチ、池や河川も有しています。
これまで当市では主に水面への救助活動を行ってきましたが、潜水隊の発足により、水中に沈んでしまった要救助者への救助活動が可能となりました。
そこに助けを必要とする命がある限り、人命救助の任務を最大限に全うする。その思いから、部隊の発足に至りました。
水難救助時は潜水班・水上班・支援班の3つの班を編成し,現場を指揮する大(中)隊長の指揮のもと、連携して活動を行います。
水中はプールのように透き通っている現場は少なく、10㎝先の物体が見えないほど濁っている場合もあります。通報者からの供述など、さまざまな状況から水中に沈んでしまった要救助者の検索ポイントを割り出し、ブイと呼ばれる浮き具(写真右上の隊員の左横)を設定し、その周囲を潜水隊が潜降し検索活動を行います。
潜水隊員の操作により、”ブイが3回大きく沈む”と要救助者を発見した合図になります。
常に危険を伴う潜水活動には、陸上や水上からの支援活動が不可欠です。
安全管理や情報収集をはじめ、水難救助艇や潜水隊員が陸上に上がるためのタラップ(はしご)を設定したり、発見した要救助者を陸まで引き上げて救出する活動を行います。
潜水隊員を支える縁の下の力持ちとして水難救助活動全体をサポートします。
隊員たちは潜水技術の向上を目指し定期的に訓練を行っています。(写真はプールでの訓練)
隊員2名で10㎏の重りを交互に渡しながら25mを往復するウォームアップや、緊急の事態を想定して行う水中での空気ボンベなどの装備の交換・脱着訓練、要救助者を検索する際の命綱である検索ロープを操る検索訓練などを行っています。