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更新日:2025年5月15日
芦屋市内の教職員による研究チームを結成し、芦屋の子どもたちの実情に応じた探究的な学びを研究していきます。
これまでの研究推進事業とは違い、「探究的な学び」に関心の高い教職員が自らの意思で集まり、協働しながら研究を推進する仕組みとなっています。
芦屋市の子どもたちの「学習意欲」や「協働性」、「自己肯定感」や「学校生活の充実感」を高める研究を進めていきます。
第2回のリフレクション会議では、4月当初に実施した「ScTN質問紙」の結果をもとに、各学級や各学校の実態について把握し、今後の教育活動にどうつなげていくかを考える時間となりました。会場参加に加えて、オンラインでの参加者も多く、互いの状況を超えて学び合う姿が見られました。
会の冒頭では、ScTN質問紙の目的や設計について、山口先生より丁寧な解説があり、子どもたちの「声」を多面的に捉え、教育の質を見直す手がかりとなるツールであることが改めて共有されました。
分析の時間では、参加者それぞれが、自校の結果と向き合いながら考えを深めました。
一人で静かにデータを読み込む姿、グループで気になる項目を持ち寄って話し合う姿、山口先生に個別で相談する姿など、参加者一人ひとりが自分なりのやり方でデータを「読み解く」ことができました。
会場は参加者の明るい声があふれ、終始なごやかな雰囲気に包まれていましたが、その中で交わされる会話には、子どもたちの姿やふだんの授業への真剣な悩み、葛藤がありました。
「この子たちにとって、何が一番大切か」「私たちにできることは何か」——そんな問いを、互いにぶつけ合い、丁寧に応答し合う対話がありました。
今後のONE STEPpersの活動では、この分析を出発点として、子どもたちの変化を継続的に捉えながら、より良い学びの環境づくりへとつなげていく予定です。
本年度最初のONE STEPpersリフレクション会議を開催しました。
この日は、芦屋市教育委員会教育アドバイザーである苫野一徳先生(熊本大学大学院教育学研究科 准教授)をファシリテーターとしてお迎えし、「よい教師とは」というテーマで、本質観取に取り組みました。
本質観取とは、対話を通して物事の本質に迫る探究的な営みです。
参加者は、自らの経験や日々の実践を振り返りながら、一人ひとりの思いを丁寧に言葉にし、仲間と共有し合いました。
「さまざまなエピソードを出し合う」「共通するキーワードを見つける」「そこから導かれる本質を整理する」という探究のプロセスを、苫野先生のリードのもとで積み重ねました。
議論の中で「子ども中心」「寄り添う」「一人ひとりを尊重する」といったキーワードが浮かび上がってきまいた。参加者一人ひとりが心に残る教師像を見つめ直す機会となりました。
対話を通して見えてきたのは、知識や技術以上に、子どもたちと向き合い、温かな信頼関係を築くことの大切さです。個を尊重しながらも、集団の中で共に育ち合う場をつくることが、「よい教師」の本質であるという共通認識が育まれました。
参加者からは、「自分の思いを整理し、言葉にすることで大切にしたい軸が見えた」「他の人の経験に触れて、自分にはない視点を得られた」といった声が寄せられました。
ONE STEPpersは、こうした探究的な対話を大切にしながら、今年度もそれぞれが「よい教師像」を実践の中で育み、共に成長していくことを目指していきます。