更新日:2014年12月8日
芦屋市地域福祉市民会議の概要5
第1章芦屋市地域福祉市民会議の概要の続き
5.まちの課題解決のための方策
5つの優先課題について検討し話し合った結果、次のような方策が提言された。
課題解決のための方策は「個人や家庭で取り組むこと」「地域で取り組むこと」「行政で取り組むこと」に分類してまとめ、発表した。
課題1.地域づくりに対する市民意識を向上させ、活動実践者の発掘・育成をする
(個人・家庭では)
- 地域の情報交換連絡会をつくり、運営していく。
- 情報掲示板の管理情報のコーディネートをする。
(地域では)
- 中学校区、できれば小学校区で情報交換をする場所をつくり、コーディネーターをおく。情報発信、交流をする。
(行政では)
- 地域の情報交換連絡会を開催するための場を提供する(個人・グループ大名刺交換会)
- ボランティアグループだけでなく、NPOや個人の情報を掲示する掲示板の設置を商店、生協などと交渉する。
課題2.生活弱者が暮らしやすいまちづくりを進める
-インクルージョンのまち・あしや宣言をする-
(個人・家庭では)
- 宣言ステッカーを家や自家用車にはる。
- 家庭の中で福祉を話題にする。
(地域では)
- ステッカーの普及(配布)に社協、自治会、福祉団体なども参加する。
- 福祉についての知識普及のため、シンポジウムや講演会を積極的に行なう。
- 中学生の体験学習「トライやるウィーク」で、福祉の現場をよく見てもらう。
(行政では)
- 障がいのある人も高齢者、外国人もみんなが住みやすいまちづくりをめざして「インクルージョンのまち・あしや」宣言を全国に先がけてする。
- 宣言をブランド化するためにカッコいいステッカー(マーク)をつくる。
- ステッカー(マーク)を広報紙に掲載したり、公用車にはり、市民が目につくようにする。
課題3.総合福祉センター等、活動や交流の拠点をつくる
(個人・家庭では)
- たとえばあし湯など、知られていない交流の場を口コミでもっと周知する。
(地域では)
- 総合福祉センターの必要性を関係者レベルから市民の要望にしていく。
- 既存の施設や拠点を有効利用する。若い人たちも子どもを連れて出向いていく。
- 掲示板を活用する。交流の拠点をつくるには利用することが大切。掲示板を見るクセをつけるために啓発していく。
(行政では)
- 福祉の総合施設としての拠点づくりを、市の施策の最優先事項にする。
課題4.住民と行政が協力してまちづくりに取り組める仕組みをつくる
(個人・家庭では)
- 市民活動に関わる人は、
無理をしない、自分ができることをできる時にする。また、情報を共有する。
何がしたいか、何ができるかを考える。
- 市民活動のリーダーは、
メンバーを甘やかしすぎない、役員の世代交代を図る、一人で抱え込まずにまかせる。
(地域では)
- プライバシーや個人情報保護についてみんなで考え直す。
(行政では)
- 行政職員の専門知識に個人差があるので、福祉・人権などの職員研修を行なう。
- 行政システムや部署を、市民にわかりやすく整理する。
- 住民と行政が同じ視点や意識をもつために、行政職員はボランティア活動を理解し、現場を知るように心がける。
課題5.自治会、コミスク、老人クラブ等、地域のグループや団体の横のネットワークをつくる
(個人・家庭では)
- 笑顔であいさつする
ご近所づきあいを大切にして地域とつながりを持つ。
(地域では)
- 地域で行事を開催することによって、まずは顔の見える関係づくりをする
花見、夏祭り、もちつき等、各種団体一つになってネットワークづくりの第一歩を始める。
(行政では)
- スクラップ&ビルド
行政組織を整理して(縦割りでなく)地域とのつながりを一本化する。
最終回では、即答フリップ方式全員参加型でパネルディスカッションを行ない、6回の会議の成果をわかちあい、さらに意見交換を行なった。
即答フリップ方式全員参加型ディスカッションとは、ファシリテーターの質問への回答を各自が回答シート(フリップ)マーカーで記入。続いて小グループ内でそれぞれの回答をわかちあい、さらに全体で意見交換していくやり方。ここでは、委員の中から4人をパネラーとして選び、パネラーとフロアからも数人が意見を発表する方法で議論を深めた。