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更新日:2014年12月5日
芦屋市保健福祉部長
事務局から、市民会議の位置づけや6回の市民会議の日程と平成18年度の地域福祉計画策定への流れについて、また学識経験者として関西学院大学・牧里毎治教授、神戸学院大学・藤井博志助教授、甲南女子大学・三毛美予子助教授、京都光華女子大学・土田美世子助教授、市職員も市民会議に部分的に参加すること、会議は公開で、その内容はホームページ等でも紹介することなどが説明された。
学識経験者の1人である牧里教授が基調講演を行なった。
「住民でありたい。住民になりたい。住民で居続けたいという思いを支援するのが地域福祉計画」「市民参加・住民参画で進めるやり方は、これまでの各種計画にはない、地域福祉計画の特徴」「人を選ぶのが選挙なら、計画は事業を選ぶこと。どうすれば必要な事業が実現するか、提案型市民になって、計画づくりの第一歩を」と積極的な参加を呼びかけた。
(講演内容は、資料編28pに掲載)
市民の協働にかかわるスライドを鑑賞し、ワークショップに気持ちを向けた。
このスライドは、住宅改築のため切らざるを得なくなった一本の古い大きな樹を、なんとか残せないかと呼びかけを始めた人の輪が広がった実話に基づく内容で、樹を残すことはできなかったが、多くの人が知恵を出し合い、協力しあうことによって、その樹を別のかたちで生かすことができた様子を伝える内容。
「一本の樹で、こんなに楽しく仲良くできてよかった」「樹はみんなに愛された。新しい場を得て素晴らしい」「発想の転換や人の輪の広がりにヒントを得た」「地域でのネットワークを改めて考えた」「課題に直面したとき、あきらめる以外にも方法はある。答えは1つじゃなく、いろんな方法があることを知った」「人のつながりが生み出すパワーを感じた」「始めた時は1人だったが、仲間が増えて200人になったことはすばらしかった」などの感想があった。
ファシリテーターが、市民会議導入にあたってのオリエンテーションを行なった。まず、従来の措置制度から福祉サービスの自己選択へ、地域によるコミュニティづくりへという福祉施策の変革について、また、「地域のくらしの当事者」であり、「地域福祉の推進の担い手」でもある住民参加=協働の意義、ワークショップのねらいについて確認した。
次に、ワークショップは、参加者主体で行なう合意形成と創造の場であり、同時に相互刺激と学びの場であって、水平、対等なかかわりを大事にしながら進められること。ワークショップのねらいは、「必要なものをともに探る」「つながる」「やる気になる」こと。また、ワークショップの心がまえは、聴く(Listen)、心をひらく(Open)、声を出す(Voice)、楽しむ(Enjoy)の4つであり、 頭文字をとって“LOVE”を心がけることなどが確認された。
「国勢調査」と題するセッションで、所属や年齢など、市民会議に集まっているのがどんなメンバーか簡単に知り合った後、グループに分かれて自己紹介のゲームを行なった。これにより、参加者同士が知り合い、地域福祉計画に向けて率直な意見交換をしていける関係づくりを行なった。
「ワークショップは初めてだったが、これから頑張っていこうと思う」「誰も知り合いがいなくて不安だったが、住民としてのやる気が出てきた」などの感想があった。
第1回会議の目的は、
1)「地域福祉とは何か」、
2)「なぜ住民参画が必要か」、
3)「なぜ市民による市民会議が必要なのか」
などについて、参加者で共通認識を持つことであった。また、ワークショップの参加者同士が、率直な意見交換をしていけるよう、自己紹介や関係づくりのためのセッションを行なった。
市民会議では、毎回、最後のプログラムとして、必ずふりかえりシートを使った1日のふりかえりを行なった。
「自己紹介ゲームでお互いに知り合えてよかった。他の人とも知り合える工夫があればいい」「仕事で地域のネットワークづくりをしているが、プライベートでは家に帰って寝るだけなのでどうしていくかが課題」「20代、30代が少ないので若い人の声も反映できれば」「スライドでは、人間の可能性はすごいと感じた。夢と希望を持って参加していきたい」などの声が聞かれた。